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福井新聞/2020/8/1 8:05
http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1135690

ALS嘱託殺人/生きる権利支える社会に

 難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)を患う51歳の女性に頼まれ、薬物を投与して殺害したとして、嘱託殺人容疑で医師2人が逮捕された。2人は主治医ではなく、治療も担当していなかった。死期を早めることを金で請け負ったとみられている。事実なら医師として許されない行為だ。
 過去に医師が末期がんなどの患者に薬物を投与して死亡させ、刑事責任を問われた例はいくつかあるが、いずれも長らく治療に携わり、患者の病状や思いに寄り添った末のことだった。 重い病で激しい苦痛を訴える終末期の患者に薬物を投与して死に導く「安楽死」や、本人の意思で延命措置を受けずに自然に死を迎える「尊厳死」を巡り、これまで議論が積み上げられてきたが、専門家は「全く異質の事件だ」と指摘する。
 ただ今回、「死ぬ権利」が注目を集めたことにより「生きる権利」が揺らぐことにならないかという懸念が広がっている。ALSに限らず、難病や障害のある人たちが当たり前に暮らしていけるよう、生きる権利を守る必要がある。
 女性は以前、仕事に就き、海外旅行が好きで活発な性格だったという。ところが2011年ごろ、全身の筋肉が徐々に衰えていくALSを発症。最近はほとんど体を動かせなくなり、ヘルパーによる24時間態勢の介護を受けていた。会員制交流サイト(SNS)を通じ医師の1人と18年12月ごろ知り合った。安楽死を依頼し、指定された口座に報酬とみられる130万円を振り込んだ。
 オランダやスイス、ベルギー、米国の一部の州では安楽死が合法化されている。日本では認められていないが、神奈川県の東海大病院で1991年に医師が薬物注射で末期がんの患者を死なせた事件で95年の横浜地裁判決が、医師による安楽死が許容される要件を示した。耐え難い肉体的苦痛がある▽死期が迫っている▽苦痛緩和の方法を尽くし、他に手段がない▽本人の明確な意思表示―の四つだ。
 これらを満たせば違法性が阻却されるとの判断だが、女性の場合は死期が迫っていたわけではなく、逮捕された医師が手を尽くした形跡もなかった。
 一方、女性のブログには「本人の意識がはっきりしていて意思を明確に示せるなら安楽死を認めるべきだ」などと書き込みがあった。女性は安楽死を望んでおり、一部に共感する声もある。
 しかし、難病や重い障害にもかかわらず懸命に生きている人たちがいることを忘れてはならない。今回の事件で難病患者らに「生きたい」と言いにくくさせることなく、患者を支え、生きやすい社会をつくるにはどうすればよいのか議論を深めたい。


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