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愛媛新聞/2020/5/28 8:05
https://www.ehime-np.co.jp/article/news202005280015

香港の自治/中国政府の介入は容認できない

 「一国二制度」で保障されているはずの香港の自治が危機的状況にある。中国は全国人民代表大会(全人代)で、香港への国家安全法制導入に関する決定をきょう採択する見通しだ。中国政府が香港の治安維持に介入できるようにするもので、容認できない。
 草案によると国家分裂の禁止などが目的で、中国政府の治安機関が香港に出先機関を設立できるとしている。香港では中国本土と同様に政府を批判するだけで罪に問われ、言論の自由などが奪われかねないとの不安が広がっている。採択されれば8月にも全人代常務委員会が関連法を制定する見込み。香港の憲法に当たる基本法の付属文書に加える形で香港政府が交付、施行する。香港の立法会(議会)の頭越しに中国政府が立法化する先例となる。香港市民の自由や自治をないがしろにする行為と言わざるを得ない。
 英国からの香港返還に伴い、中国は一国二制度の下で「高度な自治」を認め、返還前の社会・経済制度や言論の自由、独立した司法などを50年間変えないとしてきた。中国は近年、一国二制度を定めた返還時の中英共同宣言に「現実的意義はない」と主張するが、国際社会での信用にかかわると自覚すべきだ。
 香港政府が2003年に同様の趣旨の国家安全条例の制定を目指した際、50万人規模の抗議デモが起き廃案になった経緯がある。統制強化に対する香港市民の反対は根強い。昨年、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする逃亡犯条例改正案を巡って抗議デモなど反政府の動きが高まり、11月の区議会(地方議会)選挙では民主派が8割超の議席を獲得して圧勝した。香港の民意は明らかだ。中国政府は規制強化の一辺倒では反発を招くだけだと認識し、民意に向き合うべきだ。
 今の時期に中国が国家安全法制の導入を図る背景に、今年9月の立法会選挙がある。民主派が過半数となることを恐れ、立法会を外した立法の先例をつくるとともに、民主派の勢いをそぐ狙いもあるとみられている。
 新型コロナウイルス感染拡大の時期にあって中国、香港両政府は締め付けを進めてきた。コロナ対策として9人以上の集会禁止令を出してデモなどをけん制、昨夏の抗議デモなどに参加したとして民主派重鎮ら15人を一斉逮捕した。全人代開幕後も国家安全法制などに抗議するデモ参加者を大勢拘束している。また、中国国歌への侮辱を厳罰にする国歌条例案の審議を再開し、統制圧力を強めている。
 米英などは国家安全法制について、香港の高度な自治が損なわれかねないなどとして非難、再考を促しているが、中国は内政干渉だと激しく反発。米中対立激化の恐れもはらんでいる。コロナ禍で世界は混乱しているが、国際社会は強い危機感を共有し、中国に強硬な姿勢を改めるよう声を上げ続けなければならない。


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