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高知新聞/2020/5/27 10:05
http://www.kochinews.co.jp/article/370108/

香港の安全法制/一国二制度が損なわれる

 香港の民主派議員らからは「独裁と恐怖統治の都市になる」と悲鳴にも似た声が出ている。国際社会として見過ごすことはできない。
 中国の全国人民代表大会(全人代=国会)でまさに審議中の香港への国家安全法制導入は、さまざまな問題が指摘されている。
 草案には中国政府の治安機関が香港に出先機関を設立できる規定が盛り込まれた。中国の「秘密警察」の暗躍を民主派議員らは心配する。取り締まり強化により、中国本土と同様に政権批判の言論だけで罪に問われる可能性があるからだ。
 草案は、香港政府のトップである行政長官に国家安全に対する教育の充実に加え、取り締まり状況を中央政府に定期的に報告するよう求めている。「独裁と恐怖統治」という表現は決して大げさではない。
 香港が1997年に中国に返還されて20年以上がたつ。香港の憲法に当たる基本法は「一国二制度」に基づき、返還後も資本主義を継続するとともに言論、集会、信仰、職業選択の自由などを認める「高度な自治」を50年間保障した。
 ところが、近年の香港の状況はどうだろう。
 行政長官の選挙を巡る問題、香港政府が結局撤回した中国への容疑者引き渡しを可能にする逃亡犯条例改正…。中国の影響力が次第に強まり、一国二制度が損なわれかねない事態が続いている。
 今回の安全法制にもそうした危惧を強く抱く。
 法制導入は全人代最終日の28日に採択される見通しで、審議はほぼ密室で行われている。全人代で採択後は全人代常務委員会が関連した法律を定める。その法律を基本法の付属文書に加えた上で香港政府が公布して施行するという。
 つまり、一連の手続きに香港の立法会(議会)が関与する余地は全くないということだ。
 集会やデモに多くの市民や学生らが参加し、連日のように反対の声を上げている。言論や集会の自由などを保障した「憲法」を骨抜きにしかねない法律が、主役抜きで制定されようとしている。市民らが激しく抗議するのも当然だ。
 欧米なども法制化の動きを非難し再考を求めているが、中国は「香港の運営は内政問題」と強くはねつけている。
 そもそも香港の基本法は、香港の法律を制定する権限を全人代に与えていないという専門家の指摘がある。そのため、「全面的な管轄統治権」を主張する習近平指導部が、なし崩し的に一国二制度の形骸化を狙っているとの見方もある。
 昨年の逃亡犯条例改正では大規模な抗議活動が長く続いた。活動を封じ込めるために習指導部は法律制定を急いでいるのかもしれない。
 抗議が激しくなれば、昨年のように死傷者が多数出る事態になりかねない。残された時間は少ない。日本を含めた国際社会が「高度な自治」が損なわれないよう声を上げたい。


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