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徳島新聞/2020/3/11 6:05
http://www.topics.or.jp/articles/-/334716

/大震災9年(下)/原発事故の教訓はどこに

 東京電力福島第1原発事故の傷が癒えない福島県では、今も4万人を超す被災者が避難生活を続けている。
 原発のある双葉町は人が住めず、浪江、大熊、富岡各町では居住人口が9割も減り、復興の青写真も浮かんでこないのが現状だ。原発がひとたび事故を起こせば、その影響は計り知れない。
 徳島新聞社加盟の日本世論調査会が実施した世論調査では、84%の人が深刻な原発事故が再び起きる可能性があると答え、先行きを不安視している。政府や電力会社は再稼働を推進するが、原発に頼るエネルギー政策を根本から改めるべき時である。
 事故の後始末は前途多難だ。喫緊の課題は、たまり続ける、放射性物質トリチウムを含んだ水の処分である。
 原子炉に注がれた冷却水や流入した地下水は放射性物質で汚染されるため、浄化処理しているが、トリチウムは技術的に取り除けない。こうした水が敷地内のタンク約千基に約118万トンが保管されている。タンク増設の余地はほぼなく、東電の試算では2022年夏ごろに満杯になる。
 政府小委員会は先月、海洋放出の優位性を示す提言をまとめた。トリチウムは人体への影響が軽微で、希釈して放出すれば問題ないと政府は言うが、風評被害を心配する漁業者らは反発している。当然だろう。
 原発事故後、周辺海域では漁ができなくなり、試験操業と放射線調査を繰り返し、9年たってようやく本格操業ができる見通しが立ちつつある。漁業者らの理解を得ないまま強行してはならない。
 1~3号機のプールにある使用済み核燃料の取り出しも思うように進んでいない。
 当初の計画では、3号機は14年末に着手する予定だったが、4年余り遅れた。17年度としていた1、2号機は27~28年度、24~26年度にそれぞれ先送りされている。
 最難関とされる溶融核燃料(デブリ)の取り出しは手探りの状態だ。1~3号機では、原子炉圧力容器の底と外側の格納容器に880トンたまっているとみられる。最も条件が整っている2号機で来年から取り出しを始めることにしているが、いまだに取り出し技術も確立されていない。
 政府と東電は「事故後30~40年」とする廃炉完了の目標をかたくなに変えないが、その実現性は揺らいでいると言わざるを得ない。
 見過ごせないのは、各地で原発を巡るトラブルが絶えないことだ。最近では、四国電力伊方原発で、停電によって核燃料プールの冷却が43分間停止する異常事態が起きた。日本原子力発電敦賀原発2号機の審査データの書き換えといった不祥事もあった。
 先の世論調査では56%が「安全性が向上したと思わない」と回答。国民の不信感をも増幅させている。
 事故の反省と教訓はどこにいったのか。福島の過酷な現状を直視すべきだ。


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