main menu
サイト内検索
ログイン
ユーザ名:

パスワード:



パスワード紛失

新規登録
OpenIDログイン

OpenIDを入力

mixi Yahoo! JAPAN Google BIGLOBE はてな livedoor エキサイト docomo ID

ツッCOM

切り抜き詳細

徳島新聞/2020/3/9 6:05
http://www.topics.or.jp/articles/-/333780

アフガン和平合意/拙速な米軍撤収は危うい

 アフガニスタンで2001年から続く「米史上最長の戦争」が、今回の合意で本当に終結に向かうのだろうか。
 アフガン政府の後ろ盾である米国と反政府勢力タリバンが、駐留米軍の段階的撤収などを定めた和平合意に調印した。これを受け、タリバンとアフガン政府や国内各界の代表らが停戦を目指し、近く協議を始めることになった。
 アフガンの安定と復興への大きな一歩である。ところが、早くも暗雲が漂い始めている。アフガンのガニ大統領が合意に含まれたタリバンの捕虜解放を拒否したため、タリバンが政府側を攻撃、米軍がタリバンを空爆する事態に発展しているのだ。
 和平合意は、11月の大統領選までに外交実績を上げたいとのトランプ大統領の思惑がある。しかし、協議開始が不透明な上、長期化は避けられない情勢だ。米軍撤収はアフガンの混迷を助長しかねず、慎重に進めるべきだ。
 米国にとってのアフガン戦争は国際テロ組織アルカイダを壊滅するとともに、タリバンによる支配を阻止し、アフガンを二度とテロ活動の拠点にしないことだった。
 幾度となく和平や軍の撤収を模索したものの失敗に終わり、戦線は膠着状態に。開戦から18年余で米軍の死者は2300人を超える。
 合意事項では、米国が135日以内に駐留米軍を現在の1万3000人規模から約8600人にまで縮小し、引き換えにタリバンはアフガン国土をテロ攻撃の拠点にしないことを確約した。
 問題はタリバンが合意を履行するかどうかだ。タリバンは現在も国土の半分近くを支配し、勢力を保っている。障害となる米軍が撤収すれば、より広範な支配地の獲得を目指すとの指摘もある。
 米軍撤収が「力の均衡」を崩し、再び内戦状態に突き落とす危険もはらんでいる。米政権はタリバンと政府の戦闘を停止させ、対話を働き掛けるとともに、タリバンの動向を注視する必要がある。
 アフガン政府内の足並みの乱れも気掛かりだ。昨年9月の大統領選の混乱が尾を引き、ガニ氏と政権ナンバー2による対立が激しさを増している。タリバンの捕虜の釈放拒否は、ガニ氏が自らの権力を誇示する手段とみられる。
 政府が一枚岩でなければ、タリバンとの交渉は一段と厳しくなろう。
 政治体制や女性の権利擁護など、政府とタリバンの価値観は大きく異なる。タリバンが主導権を握れば、独自のイスラム解釈に基づく統治を復活させる可能性もある。和平プロセスを前進させるには、政府の安定が欠かせない。
 日本を含む国際社会は、さまざまな形でアフガンの復興支援を続けている。昨年亡くなった中村哲さんや緒方貞子さんの献身的な活動ぶりは、現地の人々の胸に強く刻まれている。日本政府は二人の遺志を引き継ぐためにも、和平実現へ尽力してもらいたい。


コメント一覧


 

 

©太陽と風と水, 2011/ info@3coco.org  本サイトについて