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福井新聞/2020/2/27 8:05
http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1037024

県立大発ベンチャー/地域経済への波及に期待

 福井県立大で長年取り組んできた微生物由来の「ポリアミド化合物」の研究が地元産業に波及する可能性が高まってきた。化学品など製造販売の日本材料技研(本社東京)と連携し、同大第1号となるベンチャー企業を設立した。これまでの研究成果を基盤に医療分野や機能材料分野への応用技術を開発し、事業化につなげてほしい。
 きっかけは、生物資源学部の濱野吉十(よしみつ)教授と丸山千登勢准教授が、土壌に生息する微生物によってポリアミド化合物の一つである「ポリリジン」が生産される仕組みを解明したことだ。日本材料技研がこの技術に注目し、ベンチャーの新会社「マイクローブケム合同会社」が設立された。
 抗菌性があるポリリジンは病原菌の繁殖を抑える効果があり、人工血管のコーティングなどの開発に期待がかかる。防滴効果から曇らない眼鏡レンズの開発につなげられるという。さらには、石油を原料にしない、環境に優しい「バイオプラスチック」への展開も考えられる。可能性は大きく広がっている。
 実現した場合、地元経済への波及効果は大きいものがあるだろう。人工血管の研究開発は県内企業も進めている。曇らないレンズの開発は地場の眼鏡業界の期待も高いはずだ。
 経済産業省の調査によると、2018年度の大学発ベンチャーの数は2278社だった。前年度から185社増加した。ただ、日本は先端技術産業で米国や中国に大きく遅れており、活性化の必要性が指摘されている。
 この点、県立大が生産の仕組みを解明したポリリジンは、世界に先駆けた新規性のある研究成果だ。08年と12年に英国の科学誌「ネイチャー」姉妹誌にも掲載されており、県立大は国内特許はもちろん、国際特許の取得も目指している。
 新会社は特許を独占的に使用し、化学素材企業や医療機器企業、製薬企業などにサブライセンス権を付与し事業化を目指す。国内だけでなく国際的な認定を受け、世界に展開したい考えだ。20年後半にもサンプル提供を行いたいとしており、新会社の動きを注目したい。
 ただ、大学発ベンチャーの課題としてビジネス面での経験不足が全国的に指摘されている。活動停止や倒産に追い込まれた企業も少なくなく、事業化成功に向け日本材料技研のノウハウを発揮してほしい。
 研究が「ネイチャー」姉妹誌で最初に発表されて10年以上。新会社の設立まで地道な研究が続けられてきた。今後の技術開発も困難なことがあるかもしれない。ハードルを乗り越え県立大の研究成果が福井発の事業として世界に浸透することを期待したい。


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