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茨城新聞/2020/2/27 4:05
http://ibarakinews.jp/hp/hpdetail.php?elem=ronsetu&【論説】原爆症認定制度 抜本的な見直しに動け

原爆症認定制度/抜本的な見直しに動け

 広島や長崎で被爆した女性3人が原爆症と認定しなかった国の処分を取り消すよう求めた3件の訴訟の上告審判決で、最高裁第3小法廷は請求を退けた。一連の訴訟では、経過観察のための通院が被爆者援護法に定められた原爆症認定要件の「治療が必要な状態」を満たすかどうかが争われ、名古屋、広島、福岡の3高裁で結論が割れていた。
  被爆者健康手帳の交付により医療費の自己負担分がなくなり、一定の病気になれば国から月約3万4千円の健康管理手当を受け取れる。さらに放射線が原因で発病(放射線起因性)、治療が必要な状態(要医療性)-という二つの要件を満たして原爆症と認定された場合、月約14万円の医療特別手当に切り替わる。
  原告らは白内障や慢性甲状腺炎を患い「経過観察も重要な医療行為」と訴えたが、最高裁は「病気の悪化や再発の恐れが高いなど経過観察自体が治療に不可欠で、積極的な治療行為の一環と評価できる特別な事情が必要」との判断を示した。原告の一人は「心が折れた」と語り、被爆地に落胆の声が広がっている。
  認定制度が始まり、60年余り。もともと「狭き門」とされ、被爆者は裁判で放射線起因性などを争って勝訴を重ね、行政の不認定処分を覆してきた。だが裁判を起こさざるを得ない状況はなおも続き、高齢化も進む。国は早急に制度の抜本的な見直しに動くべきだ。
  「国の責任において被爆者に対する総合的な援護策を講じる」とうたう被爆者援護法に基づく原爆症認定制度は1957年に開始された。しかし不認定が繰り返され、2003年4月から300人余りの被爆者らが各地で集団提訴。遠距離の被爆線量や内部被ばくを過小評価しがちといった制度の問題点を指摘する国敗訴の判決が相次いだ。07年8月、安倍晋三首相は認定基準の見直し検討を表明。国は08年に放射線起因性の基準を緩和し「爆心地から約3.5キロ以内で被爆」など一定の条件を満たせば積極認定する方針に転換。翌09年8月には当時の麻生太郎首相が集団訴訟の原告側と、原告全員の救済や、厚生労働相と日本原水爆被害者団体協議会(被団協)などとの定期協議の場を設け問題解決を図っていくことを盛り込んだ確認書を交わした。
  しかし提訴は後を絶たず、近年は放射線起因性の基準が緩和される一方、要医療性なしとの理由で却下される事例が増えているという。要医療性については厚労省の基準に「疾病等の状況に基づき、個別に判断する」とあるだけで、あいまいだったが、今回の判決は一定の条件を示し、補足意見は「病状の変化によっては今後要件を満たす可能性もある」とした。
  昨年12月に国との定期協議で被団協側は認定制度を抜本的に改善するよう求めたが、厚労省側は慎重な姿勢を崩さなかった。被団協はかねて、被爆者健康手帳を持つ人全員に「被爆者手当」を支給し、障害の程度や病気の種類に応じ加算する仕組みを提案している。
  厚労省によると、昨年3月末時点の被爆者数は14万5844人で、平均年齢は82.65歳。認定申請を却下された被爆者が司法判断によって救済され、認定制度に手を加えても、また新たな訴訟が起こされる-という繰り返しに国は終止符を打ち、全面解決へと踏み出すことを考えるべきだ。
 


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