main menu
サイト内検索
ログイン
ユーザ名:

パスワード:



パスワード紛失

新規登録
OpenIDログイン

OpenIDを入力

mixi Yahoo! JAPAN Google BIGLOBE はてな livedoor エキサイト docomo ID

ツッCOM

切り抜き詳細

山陰中央新報/2020/1/14 12:06
http://www.sanin-chuo.co.jp/www/contents/1578968649388/index.html

養育費見直し/公的関与の強化検討を

 離婚により子どもと離れた側の親が支払う養育費を巡り、最高裁の司法研修所は16年ぶりに離婚裁判などで使われる算定表を改定した。現行の算定表に基づく養育費は低すぎて、ひとり親家庭の貧困を招く一因になっているとの批判があり、家庭裁判所で実務を担う裁判官4人に研究を委嘱して現在の社会情勢や税制を踏まえて見直した。
 養育費算定表は素早い紛争解決に役立つことから広く定着している。支払う側の年収を25万円刻みで、受け取る側の年収も同じようにそれぞれ縦軸と横軸に並べ、双方が交わる点で目安となる額がひと目で分かる仕組み。自営業者か給与所得者かで支払額は異なり、子どもの人数や年齢によって9通りの表がある。
 改定で年収によって現行より月1万~2万円程度の増額となる。高収入の場合、最大6万円増えるケースもある。一部はこれまでと変わらないが、減額はない。全体的に底上げされ、ひとり親家庭の支援につながるとみられる。だが離婚の際に養育費を取り決めたにもかかわらず、受け取れない母子家庭は多い。
 欧米では行政が養育費を支払わない人の給与から天引きしたり銀行口座を差し押さえたりするが、日本にそこまでの制度はない。養育費の確保は当事者任せになっているのが実情だ。子どもの利益を守る観点から、公的関与の強化を検討する必要があろう。
 養育費の算定では支払う側と受け取る側のそれぞれについて、総収入から税金や住宅費などの必要経費を差し引いた基礎収入を算出し、それを基に子どもの生活費をどのように分担するかを示す。現行の算定表は2003年に裁判官有志の研究会が公表したが、それから15年以上も算出に使う税率などのデータは更新されないままだった。
 このため「生活実態に合っていない」「母子家庭の貧困につながる」といった批判が絶えず、日弁連が16年に必要経費に住宅費などを含めず養育費を増やす算定方法を提唱するなど見直しを求める声が高まっていた。
 改定版では例えば、夫が会社員で年収550万円、妻が自営業で250万円、2人の子どもが14歳以下の場合、子どもを引き取った妻に夫が支払う養育費は現行の月4万~6万円から6万~8万円となる。今の所得税などの税率を踏まえた結果、総収入に占める基礎収入の割合が増えた。
 しかし厚生労働省の16年度調査によると、母子世帯のうち養育費を「現在も受けている」は24.3%にとどまり、「受けたことがない」が56.0%を占めた。離婚の際に取り決めをしていなかったり、取り決めても相手が守らなかったりと事情はさまざまだが、ひとり親家庭の半数以上が貧困にさらされている。特に母子家庭では母親の平均年間収入が200万円程度と極めて厳しい状況にある。
 今春には改正民事執行法が施行され、法的手続きを取れば養育費を支払わない相手の預貯金などの情報を得られるようになる。だが、その後の”取り立て”は当事者が自力で行うことになる。母子家庭には時間的にも金銭的にも、そんな余裕はないだろう。
 不払い対策を取る自治体も増えているが、欧米のように国が養育費を立て替え、支払うべき相手から徴収するといった制度を考える時だろう。


コメント一覧


 

 

©太陽と風と水, 2011/ info@3coco.org  本サイトについて