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北國新聞/2020/1/4 2:05
http://www.hokkoku.co.jp/_syasetu/syasetu.htm?県政の課題 三大事業でさらなる輝きを

県政の課題/三大事業でさらなる輝きを

 五輪イヤーの今年、石川県が数年間にわたって進めてきた三大事業が相次いで完成する。金沢港クルーズターミナル、移転開館する東京国立近代美術館工芸館、金沢城公園の鼠多門・橋の復元である。新たな三つのステージでどんな物語を展開し、紡ぎ出すことができるか。文化立県石川の魅力を輝かせ、もう一段高める舞台装置にしたい。
 忘れてならないのは、これらを観光客誘致策という狭義の視点で捉えないことである。既存の拠点や施設と有効に結びつけ、郷土の文化に磨きをかける財産にしていかねばならない。
 国立工芸館の拠点には旧陸軍第九師団司令部庁舎と金沢偕行社という二つの明治建築が再利用された。洋風の白亜の外観が並び建つ光景は本多の森に清新な息吹を広げており、歴史的建造物を現代工法で生き返らせた試みは高評価を得られたのではないか。
 器は整った。次は中身である。東京の現工芸館から所蔵する作品の約7割に相当する1900点以上が移されるが、隣の県立美術館にも優れた工芸作品が数々あり、それぞれの強みを生かして相乗効果を上げたい。県と国の施設が連携していけば、日本の工芸の全貌をうかがえる比類なき展観を発信でき、工芸王国・石川のグレードは一段と高まろう。地元12人が委員となり提言役を務める国立工芸館の有識者会議の役割には大きいものがある。
 金沢港に誕生するターミナルビルは「海の玄関口」のシンボルとなり、開港50周年に花をそえる。当初、利用が伸び悩み、「釣り堀」とまで揶揄された金沢港は今やクルーズ船が頻繁に発着する活況を見せている。今年のクルーズ船総乗客数は6万3476人で過去最多を記録し、まだまだ発展の可能性を感じさせる頼もしさがある。港にできた新たなランドマークはクルーズ船や物流機能の拠点にとどまらず、にぎわい創出の強力な推進役として期待される。加賀五彩の色で海面をライトアップすることも検討されているが、駅や街なかにはない魅力を打ち出す仕掛けをしていき、県民に親しまれる施設に育ててもらいたい。
 金沢城公園に整備される鼠多門・橋は県都の中心部を往来する人の流れを変えるのでないか。城外の尾山神社と城内の玉泉院丸庭園を連結するこの橋により、長町武家屋敷跡から国立工芸館が建つ本多の森にまでつながる大きな回遊ルートができる。街なかのにぎわい作りにも生かせるはずだ。金沢城公園は年間200万人を超す人を引き寄せる集客力がある。将来的に二の丸御殿の復元も見据え、百万石文化の贅をよみがえらせる築城を令和の時代も引き続き前進させていきたい。
 3年後には北陸新幹線の敦賀延伸が実現し、県にとっては全県開業という大きな局面を迎える。今年はそこに向けて基礎体力を強化するとともに布石を打っていく必要がある。文化事業の主柱としては来年度に新県立図書館の建物が完成する。都道府県が設ける図書館としてトップクラスの規模を誇るが、石川の「知の拠点」にふさわしい特色を打ち出す一手がほしいところだ。
 また、新幹線開業以来続いている勢いが能登、加賀に広く行き渡っているとは言い難く、人口減少対策とともに交流人口を増やしていく力強い手だてが求められる。昨年に国際線で増便が相次いだ小松空港、搭乗率が過去最高の前年と同水準にあった能登空港とも好調で、地域振興に連動する活用策をもっと練っていきたい。
 並行在来線は厳しい環境にあるが、地域と一体となって取り組み、乗り越えていかねばならない課題である。それらを考える時、東京五輪が日本中にもたらす潮流の変化にも敏感でありたい。


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