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徳島新聞/2020/1/1 6:05
http://www.topics.or.jp/articles/-/304796

新年を迎えて/若者が希望持てる古里に/新ホール、人口減/対応急げ

 1人の少女の行動が、世界の、とりわけ若者の共感を呼んだ。「私たちを失望させる選択をすれば決して許さない」。ノーベル平和賞の有力候補とも目されたグレタ・トゥンベリさんの、身勝手な大人を告発した激しい演説は今も耳に鮮やかだ。
 彼女が語ったのは地球温暖化問題だった。だが、課題はそれにとどまらない。価値観の大きな揺らぎの中で、政治にしろ、経済にしろ、いつ果てるとも知れない混乱の淵にある。
 2020年。次の世代が安心して暮らせる社会を築くため、私たち一人一人が未来に向かって一歩踏み出す年としたい。
 広がる「心の分断」
 今、世界はどんな状態にあるか。象徴的な事態が、英国の欧州連合(EU)離脱といえる。
 そもそもEUは、欧州を戦場とした2度の戦争の反省の上に誕生した。国際協調主義の一つの発展形ともいえ、加盟28カ国は、単独では得られなかった平和と繁栄を手にしてきた。
 ところが、である。人の行き来が自由になり、経済大国の英国には東欧などから移民がなだれ込んだ。それがEUに背を向ける契機となり、国民投票、さらには昨年末の選挙で推進派の保守党が大勝し、近く離脱が現実のものとなる。
 ほとんど移民を受け入れていない日本に、批判する資格があるのか、と問われると答えに窮するが、ここで問題にしたいのは物理的な分断とともにもう一つ、心の分断である。価値観の揺らぎと言い換えてもいい。
 その説明には、この人の例を置いてない。トランプ米大統領である。メキシコ国境の壁の建設、温暖化防止を目指すパリ協定からの離脱、日本も妥協を迫られた強圧的な貿易交渉など、「米国第一主義」を振りかざしてやりたい放題だ。外交を私するような「ウクライナ疑惑」に至っては、それが事実とすれば政治家としての最低限のモラルすら逸脱している。
 恐ろしいのは、トランプ氏に倣う指導者が次々と誕生していることだ。自国さえ、自分さえ良ければいい、という考え方がはびこるようになった。人々の心のたがが、トランプ氏の登場と前後して、外れてしまったかのようである。
 無論、米国もトランプ一色というわけではない。むしろ国民を分断する深い溝が問題となっている。自由と平等、多様性の尊重、多国間協調など、従来の価値観を大切にする人も多い。11月の大統領選で、米国民はどんな審判を下すか。
 翻ってわが日本、安倍晋三首相である。首相としての通算在職日数が歴代最長となり、3月には3千日の大台に乗る。その安定感は特筆すべきだろう。政治的遺産(レガシー)づくりを意識しつつ、悲願の憲法改正や北方領土返還、日本人拉致問題の解決に引き続き挑む。
 ただそれも、「1強」に寄りかかった力任せの政権運営では首尾よく進まないことは明らかだ。もとより政治とはなじみにくかったが、「謙虚」という言葉がいよいよ居場所を失いつつある。歴代の大政治家と肩を並べた今、「桜を見る会」での公私混同疑惑など、国民の疑問に正面から答える必要がある。
 県民第一 忘れるな
 「謙虚」という言葉を思いだしたいのは、本県も同様だ。徳島でも近年、「第一主義」が目立つようになった。県民第一というなら納得もするが、頭につくのは県民ではない。知事や市長であったり、県議や市議であったり。それが問題だ。
 徳島市の新ホール建設予定地にある県有地を巡る県市の対立は、その最たるものだろう。
 遠藤彰良徳島市長が、県との用地交渉がまとまらない前に、事業を進めたのが発端ではある。だがこれをもって、事業をリセットしない限り再交渉しないとなるのはなぜか。もともと約60年にわたって、市に無償貸与してきた土地だ。県が態度を硬化するほどのことだとは、到底考えられないのである。
 例えば、8月末でそごう徳島店が閉店する。この新たな状況に対応し、新ホールは文化センター跡地ではなく、徳島駅前も含めて検討し直すべきだ。飯泉嘉門知事がこういった考えから、市の計画に待ったをかけるのなら、まだ理解もできる。
 約束をたがえたからの一点張りでは、一体誰の利益を守りたいのか、とならないか。春の徳島市長選を待つまでもなく、全国知事会長らしい大局観を持って混乱を収拾してもらいたい。
 そうでなくても、県政には課題が山積している。知事が国難と位置づける人口減少問題も、現実的な対処を始めなくては手遅れになろう。
 人口が減ってもなお、県民が不都合なく暮らしていけるまちをつくるには時間がかかる。県民益、市民益を第一に置くなら、おのずと「協調」という方針が浮かび上がってくるはずだ。
 若者が希望を持てる社会をつくる。現役世代の責任である。決して「許さない」と言われることのないように。東京五輪・パラリンピックのこの年を、争いの種ではなく、解決の道を探す年にしなければならない。


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