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徳島新聞/2019/12/25 6:05
http://www.topics.or.jp/articles/-/302222

20年度税制大綱/踏み込み不足の改正だ

 政府が2020年度の税制改正大綱を決定した。大綱の基本的考え方には「社会保障をはじめとした諸制度を人生100年時代にふさわしいものに転換する」とある。
 しかし、広く国民の将来不安を解消するような改正内容は見当たらず、格差是正に向けた所得税の見直しなどの抜本改革は見送られた。
 消費税増税を見据えた景気対策が主要なテーマだった前年の税制改正とは異なり、今年は将来世代も含めた受益と負担の在り方を議論する好機だった。それだけに、踏み込みが足りないと言わざるを得ない。
 そうした中、長年の課題だった未婚のひとり親を支援する負担軽減策を盛り込んだのは、子育て支援にとどまらず子どもの貧困対策の面からも評価したい。
 ひとり親の貧困率は50・8%と高く、仕事や家計、育児などで複合的な悩みを抱える世帯は少なくない。政府は、子育て支援の看板施策である幼児教育・保育の無償化に続いて、実効性のある支援策を打ち出してもらいたい。
 今回の改正ではさらに、国の基準を満たしたベビーシッターなどの利用料にかかる消費税も非課税とした。出産後に働く女性が増えている現状を踏まえると、子育て支援を巡るサービスの使い勝手は向上するだろう。
 20年度改正の最大のポイントは、企業がため込んだ内部留保を成長分野に振り向けようと、先端技術を持つベンチャーへの出資を促す税優遇策を創設したことだ。
 企業の事業革新を後押しすることで、日本経済の競争力が高まれば、大きな税収となって返ってくるのは言うまでもない。ただ、米中貿易摩擦や英国の欧州連合(EU)離脱問題などを背景に世界経済が不安定化する中、企業の手元資金がどれだけ投資に向かうかは不透明だ。
 第5世代(5G)移動通信システムに対する投資促進策も必要な措置だろう。安全保障上の懸念から中国製の5G基地局を導入できない事情もあり、税優遇策で設備投資を支援する公益性は大きい。
 5Gは次世代の基幹インフラと期待される成長分野である。5Gを活用した自動運転や遠隔医療などの最先端技術を普及させるには、設備投資への支援だけでなく、研究開発分野の取り組みも加速させる仕組みが必要だ。
 一方で、企業に防災対策を促す体系的な制度改正は見送られた。防災・減災対策への投資は喫緊の課題であり、政府、与党には議論の継続を求めたい。
 日本の財政運営は、消費税を増税しても借金依存の体質から脱却できず、危機的状況にある。財政健全化に向け、消費税課税の在り方や所得再分配の機能はどうあるべきか、中長期的な視点での真摯な議論が欠かせない。それでこそ、超高齢、人口減少時代にふさわしい税制への転換が可能になる。


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