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徳島新聞/2019/12/24 6:05
http://www.topics.or.jp/articles/-/301746

在職年金制度改変/特定年齢層への優遇策だ

 政府の「全世代型社会保障検討会議」が中間報告をまとめた。年金分野では、在職老齢年金制度の見直しが示されている。
 働いて一定の賃金収入がある60~64歳への老齢厚生年金(報酬比例部分)について、支給額をカットする基準を28万円から47万円に引き上げる。
 つまり、年金と賃金を合わせた月収が47万円を超えなければ、年金は減らない。「減額しないので、思う存分働いて」が政府の狙いだ。就労意欲の増進である。
 しかし、64歳以下への年金支給は、対象年齢が順次引き上げられている。男性なら2025年度には該当者が消滅、一律65歳となる。数年後に終了する制度を大幅改変しても波及効果は限定的だ。
 このまま実現すると、恩恵に浴するのは特定の年齢層だけとなる。前後の年齢層、特に後続世代とは、200万円以上の収入格差が生まれる可能性がある。
 等しく国民の生活を守るのが公的年金制度の本来だ。不公平が際立つ事態は避けねばならない。「年齢差別」とのそしりを受けないよう、再検討すべきである。
 60~64歳への年金は「特別支給」という位置付けだ。1985年の年金制度改正で60歳から65歳への支給開始引き上げが決まり、「激変緩和措置」として導入された。
 40年の歳月をかけ、支給開始年齢を徐々に遅らせた。その結果、男性の場合、1957年4月2日からの2年間に生まれた人は63歳から受給可能。59年4月2日から2年間は64歳から、今年4月2日以降に58歳になった人からは一律65歳、特別支給はなくなる。
 就労制度が十分整わない事態を考慮した制度だったが、現役並みの賃金がある人に対しては、在職年金制度を機能させ、減額・停止された。現行は、収入が月28万円を超えると、その差額の半分がカットされる仕組みだ。
 中間報告通り、一挙に47万円に引き上げると、現在の61歳男性が63、64歳になって月30万円程度稼ぐなら、現行より200万円近い収入増となる。あと1、2年で60歳を迎える人たちは、年金自体がゼロなので収入差はさらに広がる。
 許容範囲を超えた格差と言えるのではないか。こうした事態に立ち至ったのは、在職年金制度が「働き止め」を促し、就労意欲を阻害するとの根拠薄弱な主張である。
 改正の「本丸」と目された65歳以上の基準額撤廃・引き上げは、「高所得者優遇」との批判で腰折れし、現行通りに引き戻された。64歳以下の基準額引き上げは、段階的に終わる制度であるためか焦点とならず、改革の「成果」として生き残った。
 64歳以下の減額・停止額は2016年度末で7千億円に上る。額は減りつつあるが、年金財源の損失であるのは間違いない。少子高齢化を乗り切る有効な一手になるとも思えない。


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