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愛媛新聞/2019/12/19 8:06
https://www.ehime-np.co.jp/article/news201912190015

米中貿易合意/摩擦解消へ交渉の継続が不可欠

 経済規模が世界首位の米国と2位中国との間で起きた貿易摩擦を巡り、米中両政府は貿易協議の「第1段階」の合意に達した。昨年夏から続いている制裁と報復の悪循環が止まり、関税合戦はひとまず休戦となる。
 中国が米農産品を大量購入する代わりに、米国は予定していた新たな制裁関税を見送り、中国も米国からの輸入品に対し追加関税を発動しない。米国が中国製品に発動済みの追加関税のうち1200億㌦(約13兆円)分の税率を15%から半減する。関税縮小は制裁関税を始めた昨年7月以降初めてで、最悪の事態を寸前で回避した今回の合意は一定の評価ができよう。
 しかし、混迷を深める米中の対立が事態打開へ一歩前進したにすぎない。強硬路線から柔軟姿勢への転換を強力に推進する必要がある。両国は合意事項を着実に実行するとともに「第2段階」の合意に向けて協議を進め、貿易摩擦を解消できるよう粘り強く交渉を続けなければならない。
 ただ、交渉の進め方ではトランプ米政権と習近平指導部で認識のずれが早くも表面化している。米側は来年1月上旬に閣僚級での正式文書署名を目指す方針を示している。その30日後に関税率を引き下げ、引き続き第2段階協議に進みたい考えだ。それに対し、中国は「第1段階の合意を着実に実施することが大事だ」と述べて慎重姿勢を崩さず、先行きは見通せない。
 さらに米国は今回の合意で、対中輸出は今後2年間で2千億㌦増えると強調する。中国の農産品購入は400億~500億㌦になるという数値目標が合意文書に入るとの見方も示すが、中国は数値目標への言及を避けている。また、中国は、米側が制裁関税の段階的縮小を約束したと主張するが、米政権としては大半の関税を維持して中国から一層の譲歩を引き出すのが狙いだ。主導権争いが依然続いているが、前向きに合意点を探る努力が双方に必要だろう。
 米国は来年の大統領選前に得点稼ぎを急いだ。貿易摩擦で製造業や農業が傷ついているが、大統領選の勝敗を左右する米中西部は製造業や農業が盛んな地域として知られる。ウクライナ疑惑の弾劾訴追の動きから世論の目をそらす思惑も透ける。
 対する中国はしたたかだ。合意した知的財産権保護や投資環境整備は自国の利益になり、政府が進めたい改革に「外圧」を利用した格好だ。一方で、先送りされたハイテク産業への補助金など産業政策の扱いは「国家の主権に関わる原則」として譲る構えを見せていない。
 貿易に関して米中が歩み寄りの姿勢を見せたのは確かだが、両国の激しい覇権争いは技術や宇宙分野で今後も続く。安全保障や人権、台湾などでは多くの根深い対立も抱えている。米中両国は世界に混乱を招くような対立を避け、まずは正常な貿易関係を築いて大国の責任を果たさねばならない。


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