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愛媛新聞/2019/12/14 8:06
https://www.ehime-np.co.jp/article/news201912140008

税制改正大綱/企業優遇先行/家計に恩恵少ない

 自民、公明両党が2020年度の与党税制改正大綱をまとめた。景気への好循環を狙い企業を後押しするメニューが並ぶ。企業優遇が目立つ一方、消費税増税で負担の増している家計全体に恩恵が及ぶ項目は少ない。
 富裕層への課税強化といった痛みを伴う改革が先送りされ、抜本的とは言い難い。安倍政権はこれまでも法人税率を引き下げるなどして企業負担を軽減してきた。これを受け企業業績は上昇基調にあるが、従業員の給料は伸び悩んでいる。政府・与党は、企業優遇が従業員の生活水準向上につながり、個人消費が活性化されるような税制改正を目指さなければならない。
 今回の改正で目玉とされるのは第5世代(5G)移動通信システムの整備や、ベンチャー企業への投資を促す税優遇策だ。
 5Gは「モノのインターネット(IoT)」を活用した「スマート工場」や自動運転のほか遠隔医療や防災分野にも活用が期待される。大手通信会社が基地局整備を前倒しした場合や、限定された場所で展開する「ローカル5G」の整備に対し、投資額の15%を法人税などから控除できるようにする。世界的に競争が激しい分野であり、日本企業が米中のIT大手に対抗するために支援する意義があるのは確かだろう。
 企業の内部留保を活用したベンチャー投資への税優遇は、実効性に疑問もある。出資する企業は課税対象となる「所得」から出資額の25%を控除して法人税を軽減できる。だが、投資を決める際に重要となるのは、対象企業の将来性や自社との相乗効果だ。減税してもらえるというだけで経営を左右する投資に踏み切るかどうかは不透明だ。投資に関する企業の動向を注視する必要がある。
 未婚のひとり親支援では、婚姻歴のある人と同等に税の負担を軽くする。配偶者と離婚・死別したひとり親が対象の「寡婦(寡夫)控除」を未婚の親にも適用し、親の所得が500万円以下なら所得税や住民税が軽くなる。従来の自民党税制調査会(税調)が実現できなかった支援策であり、一定の評価はできるが、ひとり親の暮らしを平等に支えるのは当然だ。
 ただ、対象を絞った対策が多く格差是正の効果は限定的だ。株式配当などにかかる金融所得課税は一律20%に抑えられ、配当収入が多い富裕層に有利な仕組みとなっている。引き上げを求める声もあるが、深い議論はなかった。また、保有から利用へ使用環境の変化が予想される自動車を巡っても税制改革の論議は進んでいない。全体的に踏み込み不足の感は否めない。
 消費税の在り方についても、議論が深まらなかった。今後10年間は増税が不要と発言した首相に配慮したとすれば看過できない。首相も口を出せない「聖域」と呼ばれた自民党税調の権威に陰りも見える。中長期的視点で税制を厳格に検討する本来の役割を果たさねばならない。


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