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愛媛新聞/2019/11/13 8:05
https://www.ehime-np.co.jp/article/news201911130017

パワハラ指針案/労働者救済妨げる例示/見直しを

 企業に初めてパワハラ防止対策が義務付けられるのを前に、厚生労働相の諮問機関である労働政策審議会の分科会で指針づくりが進んでいる。年内の指針策定を目指しており、大企業は来年6月から、中小企業は2022年4月から義務化されるスケジュールだ。
 厚労省が公表したパワハラ指針の素案に対し批判が噴出している。該当する行為や該当しない行為の具体例を列挙しているが、労働者側は「パワハラを助長しかねない」と猛反発した。該当しない行為が拡大解釈されることで、パワハラの横行を許す懸念がある。厚労省は弱い立場の労働者を救うという原点に立ち返って素案を練り直し、分科会は策定の目標時期にこだわらず時間をかけ丁寧に議論を重ねなければならない。
 素案はパワハラ行為を、暴行や傷害など身体的な攻撃▽脅迫や暴言など精神的な攻撃▽隔離や無視など人間関係からの切り離し▽遂行不可能なことの強制など過大な要求▽仕事を与えないなど過小な要求▽私的なことに過度に立ち入る個の侵害―の六つに分類し、具体的行為を例示している。
 具体例をみると、解釈によってはパワハラ容認につながる恐れもある記述がある。自身の意に沿わない労働者に対し、長期間にわたり別室に隔離することをパワハラに該当するとする。一方で処分を受けた労働者に対し、個室で研修を受けさせるのは問題ないという。前者も後者も行為は同様であり、落ち度がある労働者にはパワハラが許されると解釈されかねない。
 労働者の救済を妨げるような例示もある。遅刻や服装の乱れなど社会的ルールやマナーを欠いた言動を再三注意しても改善されない場合に強く注意するのはパワハラに該当しない。「社会的マナー」や「強く注意」の範囲は不明確で、使用者が広く解釈して、労働者が不当な扱いを受ける可能性もある。
 業務上の指導と、パワハラとの線引きは難しいのは確かだ。だが、職場で行われるべきではなく、労働者が被害者となるような言動は広くパワハラと捉える必要がある。パワハラの範囲を限定し、不当な行為を許す例示は抜本的見直しが不可欠だ。
 18年度に各地の労働局などに寄せられた民事上の労働相談のうち、パワハラを含む「いじめ・嫌がらせ」に関するものが約8万2千件に上る。前年度より約1万件増加し、相談内容別では7年連続最多だ。こうした状況を踏まえ5月にパワハラ防止を企業に義務付ける女性活躍・ハラスメント規制法が成立しており、実効性ある対策の構築は国の責務である。
 企業には労働者に良好な職場環境を整備し、パワハラを許さない風土を築くことが求められる。社会全体でパワハラ根絶を目指したい。国は合理性ある指針を慎重に策定するとともに、法制化や指針の意義を広く国民に周知することも欠かせない。


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