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愛媛新聞/2019/11/8 8:06
https://www.ehime-np.co.jp/article/news201911080014

米がパリ協定離脱通告/大国の自覚を取り戻し撤回せよ

 世界第2位の温室効果ガス排出大国の無責任な振る舞いに、改めて失望を禁じ得ない。
 トランプ米政権が地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」から離脱すると国連に正式通告した。規定により正式な離脱は1年後の11月4日となる。
 異常気象が世界各地で相次ぐ中、温暖化対策の強化は各国が利害を超えて取り組むべき重要課題だ。協定が本格始動する来年を目前にした離脱強行は、取り組みへの機運に水を差すだけでなく、実効性の低下に直結する。米国が「大国」の責任を放棄することは決して許されず、撤回すべきだ。
 協定離脱はトランプ氏の公約の一つだ。これまでも支持層が多い石炭や石油など化石燃料産業に有利な環境規制の緩和方針を打ち出してきた。今回も次期大統領選をにらんだアピールの側面が強い。離脱通告した後、パリ協定を「恐ろしくコストが高くつき、不公平だ」と支持者を前に成果として誇示した。
 あまりの身勝手さに見識を疑う。そもそもパリ協定は全ての国が参加し、自主的な目標達成に努めるのが特徴だ。各国の取り組みを定期的に点検し、強化させる仕組みもある。かつて先進国だけが温室効果ガスの削減義務を負った「京都議定書」の時に比べ、公平性は格段に向上している。
 もはや温暖化の脅威の前に、自国さえよければとの考えは通用しない。トランプ氏が2017年6月に離脱方針を表明してから2年余り。その間も温暖化による気候変動が原因とされる深刻な事態が頻発している。米国では大規模な山火事、強大なハリケーンに襲われ、日本も先月、台風19号が東日本に甚大な被害をもたらした。気象災害による世界の経済損失は年20兆円以上との試算もある。手をこまぬけば、米国も膨大な犠牲を支払う羽目になるのは自明だ。
 離脱は次期大統領選が行われた翌日となるため、その是非が選挙で争点になるのは確実である。現時点で米国民の離脱への支持は高いと言えず、州知事の半数は「誤った政策だ」と反発している。米国内に異論が広まることで、トランプ氏の歯止めになることを期待したい。
 国際社会も離脱を思いとどまるよう粘り強く働き掛けしなければならない。他の国々に同調の動きは見られないが、米国の離脱が長期化すれば対策に緩みが出てくる国も現れかねない。米国の消極姿勢が発展途上国の資金援助に影響する恐れもあり途上国が排出削減に安定的に取り組めない事態も想定される。
 日本もあらゆる機会を通じ、翻意を促すべきだ。同時に国内の対策強化を加速させる必要がある。9月に開かれた国連の気候行動サミットでは、多くの国が温室効果ガスの大幅削減を打ち出したが、日本は米国と同様に具体的な強化策を示せなかった。温暖化対策に後ろ向きと捉えられぬよう、政府は強く危機感を持たねばならない。


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