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愛媛新聞/2019/10/10 8:06
https://www.ehime-np.co.jp/article/news201910100015

北朝鮮漁船衝突/経済状況改善へ非核化の進展を

 日本の排他的経済水域(EEZ)内で、北朝鮮漁船と水産庁の漁業取締船が衝突した。イカ釣り船が違法操業していたとみられ、取締船が警告している最中だった。危険な事故であり、再発防止へ対応が不可欠だ。
 現場は日本海の好漁場「大和堆(やまとたい)」周辺で、北朝鮮漁船の違法操業が相次いでいる。背景には国連の経済制裁などによる北朝鮮の食糧事情の悪化がある。だからといって、他国の資源を奪う行為は認められない。経済状況の改善には国際社会の支援が必要であり、そのためには非核化に向けたプロセスを真剣に進めるのが唯一の道だと北朝鮮は自覚しなければならない。
 今回の衝突事故は、取締船が放水や音声で警告している際、漁船が急旋回して発生。漁船は沈没したが、取締船が救命用のいかだを出し、別の北朝鮮船が乗組員60人全員を救助したという。水産庁は違法な漁獲を確認できなかったとし、身柄を拘束せずにそのまま引き渡した。
 大和堆ではイカ釣り漁やカニかご漁が盛んだ。近年、北朝鮮による違法操業が急増したことを受け、海上保安庁は2017年から取り締まりの専従体制を開始。今年のEEZからの退去警告は9月末までに983隻に上った。水産庁もイカの漁期に取締船を集中派遣している。監視強化は日本の重要な漁場を守るためで、当然の措置だ。
 北朝鮮は食糧難打破や外貨獲得の手段として、金正恩朝鮮労働党委員長の肝いりで水産業を奨励している。大和堆周辺の権益も主張し、操業には軍も関与しているという。日本側とのトラブルは絶えず、8月には北朝鮮船とみられる高速艇の乗組員が海保の巡視船に小銃を向けて威嚇した。違法操業の増加と、それに伴う取り締まり強化で船同士の衝突といった事故の危険性が高まっており、今回起こるべくして起きたといえよう。
 北朝鮮の経済事情は、米国と協議を進め制裁が緩和されなければ改善しない。しかし、先日7カ月ぶりに行われた米朝実務協議で、北朝鮮は「米側が手ぶらで現れた」と主張し協議の決裂を宣言。核ミサイル開発を突き付けて譲歩を迫る「瀬戸際外交」を変える姿勢がない。経済再建へ、北朝鮮は考えを改めて協議の席に着くべきだ。
 今回の事故は、北朝鮮による乱獲の実態を示した。日本の漁業者はトラブルを避けるため漁場に近づけないこともあり、安全面の不安のみならず経営への大きなダメージがある。漁業関係者は「国の対応は甘い」として、安心して操業できる環境整備を要請している。政府は耳を傾け、違法操業への有効な対策を打ち出さねばならない。
 政府は中国・北京の外交ルートを通じて北朝鮮に抗議した。資源を守り、漁業者の安全操業を確保するためには、あらゆるルートを通じて北朝鮮と意思疎通を図る必要がある。米国任せではなく、日本の主体的な外交が求められている。


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