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信濃毎日/2019/10/9 10:06
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20191009/KT191008ETI090007000.php

北朝鮮船の衝突/政府に打つ手はあるのか

 起こるべくして起きた事態と見るべきだろう。能登半島沖の日本海で北朝鮮の漁船が水産庁の漁業取締船と衝突し、沈没した。
 現場は日本の排他的経済水域(EEZ)内で、イカやカニの好漁場として知られる大和(やまと)堆(たい)の付近である。近年、北朝鮮など外国漁船による密漁が横行し、水産庁や海上保安庁が警戒と取り締まりを強化していた。
 昨年、水産庁が行ったEEZ外への退去警告は5300件余に上る。今回も取締船が放水して警告したところ、漁船が急旋回し、衝突を避けられなかったという。
 漁船員は全員救助され、別の北朝鮮船に乗り移って現場から去った。漁船の操業を確認していないため、身柄の拘束はせずに退去させたと政府は説明している。
 北朝鮮船とのトラブルは以前から絶えない。昨秋は、海保の巡視船が漁船と接触する事故が2回起きている。この8月には、高速艇の乗組員が巡視船に小銃を向けて威嚇する行動を取った。
 密漁の横行は、経済制裁による食糧事情の悪化が背景にある。金正恩・朝鮮労働党委員長の指示の下、水産業の振興に力を入れ、軍がその管理にあたる。制裁で輸出はできないはずだが、水産物の一部は中国へ運ばれ、外貨を稼ぐ手段にもなっているようだ。
 それでいながら、沿岸域の漁業権を中国漁船に売ったため、自国の漁船は遠い海に出るしかない。ロシアのEEZ内では、当局の摘発で800人以上が拘束され、拿捕(だほ)の際の銃撃戦で死者も出た。
 日本が取り締まりや警戒をさらに強めても密漁が収まるとは考えにくい。まして冬に向かうこれからの時期、食糧事情は厳しさを増す。北朝鮮がこの海域を自国のEEZだと主張し、強硬な姿勢に出ることも考えられる。
 海保の巡視船を威嚇した際には、不法侵入したのは日本側だと非難した。日本の漁船が拿捕される恐れも指摘されている。事態の緊迫化を防ぎ、漁業者の操業の安全をどう確保するか。政府の主体的な対応が問われる。
 北朝鮮の非核化に向けた米朝の交渉を受け、安倍晋三首相は金委員長との「無条件の対話」に意欲を示したものの、応答はない。意思疎通の回路を欠いては、打つ手を見いだせない。
 米朝協議が一向に進展しない現状を踏まえても、北朝鮮をめぐる問題を多国間で話し合う場がやはり要る。中断している「6カ国協議」の枠組みを軸に、日本は積極的な働きかけをすべきだ。
(10月9日)


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