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京都新聞/2019/10/6 10:06
https://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20191006_3.html

幼保無償化/不公平をなくす見直しを

 幼児教育・保育の無償化が始まった。
 消費税率10%への引き上げに合わせ、増収分の一部を活用した少子化対策だ。安倍晋三政権が掲げる「全世代型」社会保障の看板政策といえる。
 認可保育所や幼稚園、認定こども園に通う全ての3~5歳児と、住民税非課税世帯の0~2歳児の保育料が原則無料になった。
 子育て費用が軽くなるのは保護者にとって助かるだろう。
 ただ、政権主導で急ごしらえした制度と保育現場にずれが多く、不安を残したままのスタートとなったのは否めない。
 象徴的な問題の一つが、給食の副食(おかず)費の扱いだろう。
 副食費はこれまで保育料に含まれていたが、国は無償化の対象外として非課税世帯などを除いて実費負担を求めたからだ。
 保育料は、収入に応じて段階的に設定されてきた。低所得者は以前から減免されており、無償化の恩恵は小さいのに定額の実費が増えると負担感は重い。かえって出費超となる「逆転現象」の恐れもある。
 こうした事態を防ぐため、京都府は9月議会で新たに市町村による副食費支援への助成費を設けた。どこまで負担軽減をするかは市町村の判断で、地域格差が広がる可能性もある。
 無償化される幼保施設の線引きにも不満が根強い。インターナショナル校や民族学校は「各種学校」だとして対象外にされたが、保護者らは「同じ権利を認めて」と訴えている。
 希望しても認可施設に入れない待機児童は恩恵がないばかりか、状況の悪化が危惧される。
 全国の待機児童は4月時点で約1万6千人、「潜在的」な待機も約7万4千人いる。さらに無償化が新たな保育需要を掘り起こし、自治体による受け皿拡大が追いつかない恐れが高い。
 このため国は無償化から当初は外していた無認可保育施設を5年期限で補助対象に加えた。独自財源で補助上限額を引き上げるなどする自治体も多い。
 だが、保育士の数や設置面積などが不十分な無認可に広げることで、子どもの安全や保育の質の低下が懸念されている。
 京都市は補助期間を1年半に短縮し、無認可施設が早期に国基準を満たすよう促す方針だ。
 保育士不足は全国的に深刻さを増している。資格を持つ「潜在保育士」の掘り起こしなど官民挙げた確保策が必要だろう。
 一部の保育所や幼稚園では無償化に合わせ、「便乗」が疑われる値上げも見られた。理由に挙げられる保育士の待遇改善や環境整備に使われているか、行政はしっかり監視してほしい。
 不安が拭えないのは、どんな保育の受け皿や「質」が必要かの検討がなおざりのまま進められた結果といわざるをえない。
 幼保無償化には年間約7760億円が充てられる。財源となる消費増税は全ての人が負担するのに、一律の無償化は所得の高い人ほど受益が大きいという根本的な矛盾に不公平感が渦巻いている。
 本当に必要とする子育て世帯に恩恵が行き渡るよう不断の見直しが必要だろう。


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