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熊本日日/2019/8/22 10:06
https://kumanichi.com/column/syasetsu/1160490/

長引く香港デモ/暴力では解決にならない

 香港から中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案を巡り、完全撤回を求める香港のデモは2カ月余りがたった今も終息の気配が見えない。

 18日の集会とデモの参加者は、主催者発表で約170万人に上り、6月16日の200万人近くに匹敵する規模となった。民主派団体は今月31日にも抗議活動を予定する。デモの長期化は香港の市民生活や経済ばかりでなく、国際金融にも影響を及ぼしつつある。

 中国・香港政府は、デモの鎮圧など強権的な手法だけで治安を維持するのは難しいことを認識し、改正案の完全撤回に応じて事態の沈静化を図るべきだ。

 1997年、英植民地の香港が返還された際、中国は「一国二制度」と「高度な自治」を約束した。民主派団体などは、逃亡犯条例改正によって核心の司法の独立が骨抜きにされ、中国共産党に批判的な活動家らが本土に引き渡される恐れがあると警戒。中国本土の非民主的な政治制度が広がってくることに強い危機感を抱く。

 香港政府は6月中の改正案採決を目指したが、大規模デモなど激しい抗議を受け無期限の改正延期を発表した。しかし、反対派は完全撤回を求めて、立法会(議会)や中国政府の出先機関を襲撃。8月に入ってからは一部のデモ隊が香港国際空港を占拠したり、中国の記者らに集団で暴行を加えたりするなど過激化している。

 空港占拠や暴行は海外からの反感も呼んだ。日本や米国など約30の国・地域が香港への渡航者に注意を呼び掛ける情報を出したことで、8月初旬の観光客は前年比で3割余り減少。小売売上高も2桁のマイナスとなる見通しだ。富裕層の資金が香港から流出し、国際金融センターとしての地位が揺らぐ可能性も指摘されている。

 反対派が度を超えた抗議に走れば、香港経済を支える観光や金融に深刻な打撃を与えるばかりでなく、やがては一般市民や国際社会の支持を失う結果になろう。

 中国政府は、香港警察のデモ隊排除を支持する一方、隣接する広東省深圳に武装警察部隊を駐留させ武力介入をちらつかせている。社会の混乱を招く過激な行動が、武力介入の口実にされかねないことも肝に銘じる必要がある。

 89年に北京で軍が民主化運動を弾圧し、多数の死傷者を出した天安門事件の再現だけは絶対に避けなければならない。警察、デモ隊の双方が暴力を控えるべきだ。

 米中の貿易摩擦が長引く中、トランプ米大統領は「天安門のような暴力的事態になれば取引は困難になる」と述べ、中国をけん制。これに対し、中国側は「香港のことは完全に中国の内政に属する」と反発し、香港のデモが両国の新たな火種となった。

 国際的非難が必至の武力介入により、世界から人も資本も集める香港の地位を落とすことは中国にとっても大きな損失だろう。国際経済にさらに混乱を招かないためにも、米中は対立を過熱させず事態収拾に向け対話すべきだ。


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