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岩手日報/2019/8/21 10:05
https://www.iwate-np.co.jp/article/2019/8/21/62820

傾聴ボランティア

 人は、話すことによって癒やされる。親身に聴いてくれる人に安心して思いの丈を話すことで、少しずつ頭の中を整理し、前を向く力を取り戻していく。そんな心の軌跡に伴走を続けているのが、傾聴ボランティアだ。
 「ずっとうつむいていた人が、話しているうちに、はっと顔を上げる瞬間がうれしい」と語るのは、気仙地域傾聴ボランティアこもれびの会の佐藤智子代表。大船渡保健所主催の養成講座受講生で2008年3月に結成した。
 東日本大震災後は一時活動を中断したが、2カ月後には自主的に再開。サロンを定期開催するなどして、住民に寄り添い続けている。
 かねて自死が深刻な課題の本県では、保健所や県精神保健福祉センターなどが傾聴ボランティア育成に力を入れ、10年には各団体のネットワーク組織「さん・Sunねっと」が発足。現在は約30団体が各地で活動している。
 特筆されるのが震災後の活動だ。津波で大切な人や家財を失ったり、生活環境の変化で心身のストレスが積み重なった住民の心を癒やそうと、避難所や仮設住宅の訪問などに取り組んできた。
 新たなまちが整備され、仮設撤去が進む被災地。「復興・創生期間」の20年度末終了を前に、住民生活は落ち着きを取り戻してきたが、心の復興には長い時間がかかる。
 そんな中、メンバーの高齢化などの課題が出てきた傾聴団体もある。行政や相談支援機関との連携を強め、ボランティア養成講座にあらためて力を入れるなど、末永い伴走に向け、各地域で足場をしっかり固めてほしい。
 傾聴のスキルを磨き高めることはむろん、各世代や男女別で特徴的な心の問題など、幅広い理解も大切。近年は、性的少数者(LGBT)が抱えがちな生きづらさも注目されるようになってきた。
 こもれびの会は今月24日午後1時半から大船渡市防災観光交流センターで、村本邦子立命館大教授の講演会「傾聴を変革の力に~女性のエンパワメント」を開く。こうした機会に学びを深め、活動の充実に生かしてほしい。
 高齢化などで、傾聴団体の新規立ち上げが難しい地域もあるだろう。その際、自治会などが傾聴について学ぶ機会を設けてはどうか。悩みを聴き合い、助け合う地域づくりの一助になるだろう。
 傾聴は決して楽なボランティアではない。つらい体験に耳を傾けることで、自分もつらくなることもあるはずだ。その分、やりがいは大きい。自分自身の心に素直に向き合えるようになる。活動を通じて、文字通り「心の仲間」を得ることもできる。住民の積極的な参画を期待したい。


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