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熊本日日/2019/8/21 8:06
https://kumanichi.com/column/syasetsu/1158266/

介護保険見直し/自己負担増は慎重な議論を

 介護保険制度の見直しに向けた議論が、厚生労働相の諮問機関である社会保障審議会の部会で近く本格化する。介護費用は今後も膨張し続けると見込まれており、サービス利用者の自己負担増が焦点となる。

 参院選が終わった途端に痛みを伴う改革が動きだす印象である。社会保障の充実を目的にした消費税率10%への引き上げを10月に控えており、重ねての負担増に疑問を持つ当事者も少なくないことだろう。国には、介護保険財政の現状と将来見通しの丁寧な説明ととともに、慎重な議論を求めたい。

 介護保険は3年に1度、運営実態を踏まえて制度を見直している。今回は2021年度から3年間の第8期事業計画に反映させるための議論で、今年2月にスタートした。政府は年内に議論をまとめ、来年の通常国会に介護保険法改正案を提出する。

 前提となるのが、高齢化の進展による介護費用の伸びだ。自己負担分を除く給付費は18年度で10・7兆円に上り、この10年で4兆円以上増えた。将来見通しによると、団塊の世代全員が75歳以上になる25年度は15・3兆円、高齢者人口がピークを迎える40年度には25・8兆円に急増する。

 40歳以上が支払う介護保険料も上がり続けている。このうち65歳以上の全国平均は現在、月5869円で、00年の制度開始当初の約2倍。今後は25年度に約7200円、40年度には約9200円まで上昇する見通しだ。

 このため財務省は給付費の抑制を強く求める。気になるのはそのための改革方針だ。有識者でつくる財政制度等審議会が6月にまとめた建議は、利用者負担を引き上げる提言が目につく。

 例えば介護サービス利用者の負担割合は、原則1割を2割とするよう求める。15年8月から年収280万円以上は2割負担に、18年8月から340万円以上は3割負担に引き上げたが、利用者の91%は1割負担のままだ。原則2割になれば、負担は2倍になる。

 介護を受けるためのケアプランの作成費用についても、利用者負担を求める。これまで自己負担は設けてこなかったが、仮に1割負担となれば、要介護度によっては月1400円程度を支払うことになる。

 これらの改革は、少なからず年金暮らしの高齢者の生活を圧迫するはずだ。関係団体からは、介護サービスの利用を控えて、重症化を招きかねないとの指摘も上がっている。負担増の是非や対象、低所得者対策など十分検討すべきだろう。

 一方で、介護を巡っては、施設職員による虐待や事故の隠蔽[いんぺい]など、サービスの質が問われるケースが、県内も含めてたびたび発生している。持続可能な制度の実現には給付と負担のバランスが重要だが、議論がそこだけに終始してもらっては困る。介護労働者の処遇改善など、介護の質に直結する人材の確保・育成に向けた議論も深めてもらいたい。


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