main menu
サイト内検索
ログイン
ユーザ名:

パスワード:



パスワード紛失

新規登録
OpenIDログイン

OpenIDを入力

mixi Yahoo! JAPAN Google BIGLOBE はてな livedoor エキサイト docomo ID

ツッCOM

切り抜き詳細

東奥日報/2019/8/14 10:05
http://www.toonippo.co.jp/articles/-/233180

支える仕組みの強化図れ/新出生前診断

 妊婦の採血という簡単で便利な方法で、胎児の染色体異常の可能性を調べる「新出生前診断」の在り方について、厚生労働省が秋にも検討を始めることになった。
 結果によっては妊婦が「産む、産まない」という重い決断に直面する。このため、医学系学会の自主規制により厳しい条件の下で行われてきた検査だが、条件の緩和案を巡って学会間で意見が対立したことがきっかけとなった。
 かねて、同検査の普及は「病気の子どもの存在を否定しかねない」などの懸念が指摘されている。倫理的な課題をはらみ、かつ進展が急で利用への関心も高い医療技術とどう向き合うか。広く社会で議論する好機と捉えたい。
 検査は妊婦の血液中に混じる胎児のDNAが基になる。胎児にダウン症、13トリソミー、18トリソミーという3種類の染色体異常があるかどうかを、確定ではないがかなり高い精度で判定する。
 国内で始まったのは2013年4月。検査を受けるかどうか、また受けた場合の結果をどう受け止めるかについても妊婦らが十分に理解した上で決めるべき-として、日本医学会が、遺伝医学の専門家らによるカウンセリング可能な病院を実施施設として認定。対象を高齢の妊婦らに限定して行われている。昨年9月までに約6万5千人が検査を受けた。
 16年ごろから認定外の民間クリニックが検査を始めたことから、不十分なカウンセリングで妊婦が戸惑う事例が問題化した。そのため日本産科婦人科学会が、研修を受けた産婦人科医がいれば、小規模施設でも実施可能な条件緩和策を計画。これに対して、日本小児科学会などが反発したことから、厚労省が「妊婦らに不安が広がりかねない」と検討開始を決めた。
 国が議論の場を設けることは歓迎したい。まずは認定外の施設による検査の把握を含め、同検査の実施状況を詳しく評価し、必要な要件を整理し直すことが欠かせない。
 ただ、産まない選択につながり得る出生前診断は他に何種類も存在する。新出生前診断自体も、研究の進展によって検査の対象疾患は拡大している。現在は陽性の結果が出た場合、確定診断のために、おなかに針を刺す羊水検査などが必要だが、将来は精度が向上し不要になるかもしれない。高齢出産の増加を背景に出生前診断全般への関心は高まっているといわれる。国の検討はこうした広がりを見据えたものであってほしい。
 特に、妊婦や女性への支援の観点で注文したいことがある。現行の認定施設での遺伝カウンセリングは一定の評価を得ているが、あくまでも検査の前後、ごく一時期の関与にとどまる。染色体異常の可能性が高いと分かった上で出産し子育てを始める人、検査後に妊娠中絶を選択した人が継続的に支援を受けられる機会は少ないのではないか。
 民間には注目すべき試みがある。例えば、医師や障害のある子どもの母親らでつくる千葉市のNPO法人「親子の未来を支える会」は、検査実施機関でも患者や障害者の家族会でもない、第三者の立場で出生前診断に関する悩みの相談をインターネットなどを活用して受けている。かつての相談者が相談を受ける側に回るケースもある。こうした新手法も参考に女性らの支援を充実させる道を考えたい。


コメント一覧


 

 

©太陽と風と水, 2011/ info@3coco.org  本サイトについて