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高知新聞/2019/8/9 8:06
http://www.kochinews.co.jp/article/299552/

INF失効/核のたがが外れかねない

 「核兵器なき世界」の実現はさらに遠のいてしまった。米国とロシアの中距離核戦力(INF)廃棄条約が失効した。
 東西冷戦後の核軍縮の支柱となった条約だ。世界の核の大半を占める二大核保有国が、互いに核を廃棄することで軍拡競争を和らげてきた。核廃絶が実現しない中、大国のせめてもの良識だった。
 これで両国に残された軍縮の枠組みは、2021年2月に期限が切れる新戦略兵器削減条約(新START)のみになる。
 たがが外れたように両国が核配備を強化したり、他の保有国の動きが活発化したりしかねない。米ロに条約の再締結を求めるとともに、国際社会が連携して核への監視を強めていきたい。
 INF廃棄条約は、地上に配備する射程500~5500キロの中・短距離ミサイルの全廃を規定する。1988年に発効し、冷戦の終結を後押しする条約になった。
 ところが、トランプ米大統領は昨年10月、ロシアの条約違反を理由に条約を破棄する方針を決定。ロシアのプーチン大統領も今年2月に条約の履行義務の停止を表明した。
 双方は数年来、互いの違反を批判し合ってきた。誠意ある対応をしてきたとは言い難いロシアも非があるが、米国の強硬姿勢は問題だ。
 トランプ政権は当初、条約を堅持し、ロシアに条約順守を粘り強く訴えていく方針だった。風向きが変わったのは昨年4月にボルトン氏が大統領補佐官に就任してからだ。
 ボルトン氏は保守強硬派として知られる。2002年に米国がロシアとの弾道弾迎撃ミサイル(ABM)制限条約から離脱した時も国務次官として関わった。
 いまの米政権はこれまでの核軍縮の歩みを無視し、再び核による覇権を目指しているかのように映る。背景には軍備強化を進める中国の存在もありそうだ。
 中国はINF廃棄条約の制約を受けない。トランプ氏は中国も含めた新たな条約締結に意欲を見せている。3カ国の条約は歓迎するが、先に2国間の条約を破棄するのは理解できない。
 国連のグテレス事務総長はINF廃棄条約の失効を受け、「国際的な軍備管理に向けた新たな進路を早急に模索すべきだ」と訴えている。来年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議などの重要性が増す。
 ここは非核国が団結し、米ロなど核保有国に強い圧力をかけていきたいが、問題は日本だ。またもや国際社会の失望を買いかねない。
 日本は唯一の戦争被爆国ながら、米国の「核の傘」に入る。安倍政権は17年に国連で採択された核兵器禁止条約に署名していない。INF廃棄条約の失効でも米国への理解を示している。
 反戦平和を改めて願うこの時季、日本の現実に衝撃を受ける。核保有国だけではなく、日本も変わらなければならない。


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