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岩手日報/2019/8/4 10:05
https://www.iwate-np.co.jp/article/2019/8/4/61537

子どもの虫歯放置

 夏休み、真っただ中。小学校では宿題の一つとして、毎日の歯磨きとチェックに取り組んでいる子どもらも多いだろう。
 口の中の健康と、家庭環境は密接に結び付いている。東京大の研究チームによると、生活保護世帯では、虫歯や歯肉炎など歯の病気を持つ子どもの割合が一般世帯の10倍以上との結果が公表された。
 経済的な困窮を抱えた暮らしが、子どもに目や手を掛けるゆとりを失う。食事や入浴、歯磨きなどの基本的な生活習慣を身に付けられなければ健康を保つことも難しい。虫歯があっても受診をためらい、放置されてしまうかもしれない。
 こうした状況は虐待の一つ、育児放棄(ネグレクト)とも捉えられる。問題は年々、深刻さを増す。2018年度に全国の児童相談所が対応した児童虐待件数は15万9850件(速報値)に上り、過去最多となった。
 幼い命が犠牲になる事件が相次ぐ。子どもを守る取り組みは、喫緊の課題だ。
 県内でも関係機関が連携して対応強化が求められる中、県歯科医師会の取り組みに注目したい。県福祉総合相談センターが保護した児童に対して、検診と生活習慣の聞き取りを行っている。
 04年度から積み重ねた調査から見えてきたのは、一般児童と比べて虫歯の本数が明らかに多いこと。日々の歯磨きも、一般が8割を超えるのに対して約半数。食事を含め、保護された子どもたちの生活習慣が良好とはいえない状況が浮き彫りになった。
 もちろん、虫歯が多いことイコール虐待ではない。着ている服や体に汚れはないか。あるいは、体に不自然なあざなどはないか。子どもと、その暮らしぶりから総合的に判断する必要があろう。ただ、口の中から得られる情報は、指標の一つともなる。
 虐待の早期発見・支援を目指して県歯科医師会は、研修会などを通じて会員らの理解を広げている。
 鈴木卓哉常務理事は「歯科医師は、学校の検診などを通じ、問題が深刻化する前に気付いてあげられる立場にいる。関係団体と連携し、情報を共有しやすい仕組みを強化していきたい」と語る。
 この8月から県は、医療機関の窓口で医療費助成分を支払う必要のない「現物給付」の対象を小学生にまで広げた。経済的理由などで受診を控えることのないよう子育て世帯への目配りであり、支援拡充を評価したい。
 困難な状況に置かれた子どもを取り巻く環境が、少しでも良いものとなるように。あらゆるサインに敏感になる。気付く。つなげる。それが、大人に課せられた宿題だ。


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