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岩手日報/2019/7/28 12:05
https://www.iwate-np.co.jp/article/2019/7/28/60964

参院1票の格差

 先の参院選は「法の下の平等」を保障した憲法に違反する-とする「1票の格差」訴訟が、全国14の高裁・高裁支部に一斉提訴された。
 参院は総定数が6増え、今選挙の最大格差は3・00倍と前回2016年の3・08倍より縮小した。埼玉選挙区を2増としたほか、比例代表で優先的当選枠となる「特定枠」4を設けた結果だ。司法判断の分かれ目は、こうした国会の取り組みが、どの程度評価されるかによるだろう。
 参院「1票の格差」は、最高裁が1992年選挙の6・59倍を初めて「違憲状態」として以後は5倍前後で推移。「合憲」判断が続いたが、10年の5・00倍、13年の4・77倍が続けて「違憲状態」とされ、国会は尻に火が付いた。
 前回16年選挙では「鳥取・島根」「徳島・高知」を一つの選挙区に統合する「合区」を導入した。その改正公選法の付則に、19年参院選に向け「制度の抜本的な見直しで必ず結論を得る」と明記。再び「合憲」のお墨付きを得た。
 この流れに従えば、定数6増が「抜本改革」と言えるかどうかが今回訴訟の焦点。国会は、決して胸を張って判断を待てる状況ではあるまい。
 合区には党内外の反発が根強い。自民党は、その解消へ改選ごとに各都道府県から1人以上選出できるようにする改憲案をまとめたが、野党側の反対で断念。参院選が迫る中、急きょ定数6増と特定枠導入を提案し、18年7月に改正公選法成立を強行した。
 今参院選で自民党は、合区対象県で擁立できなかった徳島と島根の各県を地盤とする候補者2人を特定枠で当選させた。一部野党も利用したとはいえ、議論を尽くしたとは言い難い制度変更に「党利党略」との批判はやまない。
 その結果、合区対象県の投票率は徳島の38・59%を筆頭に軒並み過去最低。唯一前回を上回った高知も46・34%にとどまるなど、全体で50%を割り込む歴史的低投票率の中でも低さが際立った。
 比例代表では、特定枠の代償として最多の99万票以上を集めた候補が落選。選挙制度は民意を離れ、どんどんいびつになっている印象がある。
 そもそも最高裁は「国会が正当に考慮できる他の政策的目的ないし理由」を前提に、投票価値の平等を選挙制度決定の唯一、絶対の基準とはしていない。格差是正が殊更に迫られるのは、二院制における参院の役割が判然としない現状の裏返しと言えよう。
 参院は6年の任期が保障され、首相の解散権行使も及ばない。衆院とは異なる立場で国政をチェックする使命を脇に置き、司法に尻をたたかれ数字合わせのような「改革」が続くなら、参院の存在意義は薄れる一方ではないか。


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