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熊本日日/2019/7/20 10:06
https://kumanichi.com/column/syasetsu/1121700/

アニメ会社放火/むき出しの悪意の解明を

 アニメ制作会社「京都アニメーション」の京都市伏見区のスタジオで18日発生した放火による火災は、放火事件の犠牲者としては平成以降最悪となる34人の死者を出す大惨事となった。

 明るい夢と希望を紡ぐ多くの作品を送り出してきた会社が、なぜそれとは対照的なむき出しの悪意に襲われたのか。捜査では、犯行に至るまでの経緯の徹底した解明を望みたい。

 京都府警に身柄を確保された41歳の容疑者の男は、スタジオ1階から侵入。いきなりバケツからガソリンのような液体をまき火を付けたらしい。確保時に「小説を盗んだから放火した」という趣旨の話をしたという。

 事件当日の午前、似た男が現場近くのガソリンスタンドでガソリンを購入。携行缶を台車に載せてスタジオに向かい、バケツに移し替えて放火したとみられる。男と「京都アニメ」との関わりは明らかになっていないが、会社に何らかの恨みを持ち、入念に準備していたことがうかがえる。

 全国の刑法犯の認知数は2003年以降、連続して減少。殺人、放火などの凶悪犯も減り続けている。一方で動機が不可解な無差別殺傷事件は後を絶たず、今年5月にも川崎市で、19人の児童が被害に遭う殺傷事件が起きた。

 こうした無差別殺傷事件の犯人について、法務省の法務総合研究所が13年に発表した報告書で過去の事例を分析している。それによると、犯人の多くが周囲との人間関係が希薄で社会的に孤立。そうした境遇の中で一方的に不満を募らせ、それが犯行につながったとみられる例が多いという。

 今回の犯行にも共通点はあるのか。身柄を確保された男は、やけどの治療中で動機の本格的な調べは回復を待ってからとなるが、男の生活状況などを周辺捜査でまず明らかにしてもらいたい。

 一方で、予期せぬ放火が原因とはいえ、なぜこれほど多数の犠牲者が出たのか。火災状況の検証も必要だ。

 スタジオは1~3階をらせん階段が突き抜け、火も煙も回りやすい構造だったようだ。また、3階と屋上への扉をつなぐ階段に死者が集中。死因の多くが一酸化炭素中毒とみられ、煙の危険性を改めて思い知らされた形だ。防火設備や避難経路確保などは十分だったのか。被害拡大の原因を詳細に調べる必要があろう。

 「京都アニメ」は『涼宮ハルヒの憂鬱[ゆううつ]』などのヒット作品を手掛け、人気、独創性では日本アニメ界屈指の存在とされている。その中心的役割を担ってきた人材を多数失ったことは、一企業にとどまらず、業界全体にとっても大きな損失である。

 政府は昨年決定した文化芸術推進基本計画で、文化産業の振興を掲げ、アニメ制作者の育成支援などを打ち出した。今回の事件では、民間によるクラウドファンディングを活用した募金活動が始まっている。行政も何らかの公的支援を検討すべきではないか。


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