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熊本日日/2019/7/15 10:06
https://kumanichi.com/column/syasetsu/1116010/

年金制度/財源問題含め議論深めて

 金融庁金融審議会の「老後資金2千万円」の報告書をきっかけに、年金制度のあり方が参院選の争点に急浮上した。消費税増税と並び、国民にとっては関心の高いテーマである。各党は財源問題を含め議論を深めてもらいたい。

 金融庁審議会の報告書は、高齢の夫婦では公的年金を中心とする収入では毎月5万円の赤字になるとし、95歳まで生きるとして約2千万円が必要だと試算した。

 2019年度の年金給付額をみると、国民年金は、保険料を40年間納めた満額で月6万5008円(夫婦2人で単純計算すれば計13万16円)、厚生年金は、平均的な給与で40年働いた夫と専業主婦のモデル世帯で月22万1504円となる。

 ■国民に不安と反発

 この額を下回るケースも多数あり、多くの高齢者は支出の切り詰め、預金の取り崩しなどで対応している。4月の生活保護受給世帯(支給停止中は含まず)約162万のうち55%の89万は高齢者世帯だ。無年金や低年金であれば、ただちに生活の困窮に陥ることを示している。

 6月初めに報告書が公表されると、国民に大きな不安と反発が広がった。麻生太郎金融担当相は、「世間に不安や誤解を与えた。政府の政策スタンスとも異なっている」として自ら諮問した報告書の受け取りを拒否。与党も通常国会で、野党が求めた予算委員会での集中審議の開催を拒んだ。参院選への逆風になりかねないとの判断が働いたのだろうが、政権与党として責任ある態度とは到底言い難い。

 参院選公示前の党首討論でも、質問は年金問題に集中した。老後不安への対処を求める野党に対し、安倍晋三首相(自民党総裁)は、現行制度の安心を強調するだけでやりとりはかみ合わず、議論は全くと言っていいほど深まらなかった。

 ■政争の具とせずに

 自民党は参院選公約に「人生100年型の年金を実現し、豊かな老後を守る」とうたい、就労意欲を阻害しかねない在職老齢年金の廃止や縮小、年金受給開始時期の選択肢の拡大、厚生年金の適用拡大などを掲げる。

 安倍首相は国会閉幕時の記者会見で、消費税増税を原資に、年金額の少ない人に年最大6万円の給付を行うことも表明。公明党も、低年金者への給付金の拡充を訴えている。

 これに対し、野党の立憲民主党は、医療・介護・保育・障害に関する自己負担額の合計に、所得に応じた上限を設ける「総合合算制度」の導入を主張し、年金の最低保障機能強化を訴える。国民民主党は、低年金者に対し最低でも月5千円を上乗せすると提案する。

 一方、共産党と社民党は、物価や賃金の伸びより年金の給付を低く抑える「マクロ経済スライド」をやめ、年金の目減りを防止すると主張。日本維新の会は年金制度の抜本的な改革を打ち出し、現行の賦課方式から「積み立て方式」へ移行するとしている。

 上乗せ給付や最低保障機能の強化には財源が必要となるだけに、丁寧な説明がなければ無責任になる。年金や社会保障を政争の具にすることなく、与野党とも分かりやすい言葉で国民に語り掛け、冷静に議論してもらいたい。

 ■財政検証は先送り

 今年は年金財政の健全性をチェックする5年に1度の「財政検証」の年でもある。検証の結果次第では、保険料の引き上げや支給開始年齢の引き上げも議論の対象になる。前回は6月前半に公表されたが、今回はどういうわけか参院選後に先送りされた。政権のこうした姿勢も、有権者の判断材料になるかもしれない。


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