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宮崎日日/2019/7/11 8:06
http://www.the-miyanichi.co.jp/shasetsu/http://www.the-miyanichi.co.jp/shasetsu/_39751.html

ハンセン病控訴せず

◆謝罪し救済の道示すべきだ◆
 ハンセン病隔離政策を巡り、国に元患者の家族に対する賠償を命じた熊本地裁判決について、安倍晋三首相は控訴断念を表明した。患者のみならず家族にも深刻な差別被害が及んだ―として行政機関や国会の責任を厳しく指摘した判決が確定する。
 参院選の投開票日を前に批判を回避したいという思惑ものぞく。とはいえ、ハンセン病問題の全面解決に一歩近づいたのは間違いない。国策による重大な人権侵害に国は正面から向き合い、謝罪と補償はもちろん、生活再建支援など救済の道筋を早急に示すべきだ。
参院選へ影響配慮か
 2001年5月の熊本地裁判決が隔離政策を違憲として国に元患者への賠償を命じ、当時の小泉純一郎首相は控訴断念を政治決断。元患者らへの謝罪を明記した補償金支給法が施行され、療養所から退所した後の社会復帰支援などが進められたが、家族の被害が顧みられることはなかった。
 安倍首相は「判決は一部に受け入れ難い点があるが、家族の苦労を長引かせるわけにはいかない」と述べた。隔離政策で家族も差別を受けたと、母親が患者だった男性が起こした訴訟では一審鳥取地裁、二審広島高裁松江支部とも家族被害を認めず、請求を退けた。男性は最高裁に上告中で、今回の控訴断念は極めて異例といえる。
 しかし選挙戦のさなかに人権問題で批判にさらされることになれば、与党の受けるダメージは大きい。そうした考えが政治決断の背景にあったのは想像に難くないが、判決を受け入れた以上は真摯(しんし)に謝罪と救済に取り組むことが求められる。
国の責任明確にせよ
 判決は、戦前から戦後にかけて約90年にも及んだ隔離政策によって元患者の家族らは就学や就労の拒否、結婚差別、村八分などの差別被害を受けたと認定。「個人の尊厳にかかわる人生被害で、生涯にわたって継続し得る」とし「憲法が保障する人格権や婚姻の自由を侵害した」と述べた。
 さらに治療法の進歩などにより、国は遅くとも1960年には隔離政策を廃止する義務があったと指摘。隔離を進めた旧厚生省と厚生労働省をはじめ、人権啓発を担当する法務省や、差別解消に重要な教育を担う旧文部省と文部科学省、国会がそれぞれ義務を怠り、差別を放置したとした。
 賠償請求権が時効で消滅したとする国側の主張は、専門家ではない原告が国を加害者と見極めることの難しさに理解を示し、認めなかった。政府はこの点に問題があるとしている。しかし今、なすべきは、この間の経緯を検証し、国の責任を明確にすることだ。
 その上で、原告団などに心からの謝罪を行う必要がある。政府は「首相の政治決断」を強調するが、いまだ国の責任や謝罪には言及していない。そこをあいまいにしたまま形式的に救済を進めても、全面解決は望むべくもない。


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