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高知新聞/2019/6/22 10:05
http://www.kochinews.co.jp/article/287154/

建議の削除/国民に対して不誠実だ

 参院選に向けて、国民の判断材料になる情報を与えないようにしているとしか見えない。そんな政権の姿勢に対し、政府周辺にも過度な配慮や忖度(そんたく)がまん延しているとすれば、国民不在であり、国民に対して不誠実だ。
 閣僚の諮問機関が提出する意見書、報告書のあり方がまた波紋を広げている。
 有識者でつくる財政制度等審議会が麻生財務相に提出した建議で、直前まで原案に明記されていた「将来世代の基礎年金給付水準が2004年の想定よりも低くなることが見込まれている」「自助努力を促していく観点も重要」という表現が削除されていたことが分かった。
 年金制度を巡っては、老後は公的年金以外に夫婦で2千万円の蓄えが必要として資産形成などの自助努力を促した金融庁金融審議会の報告書を、麻生氏が「世間に不安や誤解を与えた」として受け取りを拒否。前代未聞の振る舞いが物議を醸したばかりだ。
 財政審の建議は、金融審の報告書に対する安倍政権の対応が問題化した後、一部委員と財務省側で表現が修正されたという。
 参院選を前に政治的な論争を呼び起こすことを懸念し、年金制度の安心を強調したい安倍政権に配慮したという見方も出ている。
 危惧すべき風潮だ。政権の意に沿わず、都合の悪い意見書や報告書は受け取らない、出せないとなれば、実態に沿った政策の推進にも影響が出よう。官僚はなお政権の顔色をうかがい、専門家の知見は政策に反映できなくなる恐れがある。
 公的年金制度に関しては、共同通信の今月の世論調査で、信頼できないと答えた人が63・8%に上った。
 少子高齢化が進む中で、国民は制度の持続性や将来の給付水準に不安を抱いている。金融審や財政審が盛り込もうとした給付の先細りや自助をどこまで考えるかは、的外れな問題提起ではないだろう。
 安倍首相は党首討論で、金融審の報告書について「大きな誤解が生じた」と強調した。2千万円の不足という平均値で見ることを疑問視し、「年金生活者の生活実態は多様」とも述べている。
 ならば、年金財政の健全性をチェックする「財政検証」を早急に公表すべきだ。「多様」な実態を念頭に与野党で制度のあり方を議論し、将来像を示すのが政治の責任だろう。選挙を意識し、審議会の指摘をなかったことにするのが国民の「誤解」を解く方法ではあるまい。
 12年以降の衆参両院選挙を振り返れば、安倍政権は「アベノミクス」を前面に出して多数を確保。選挙が終われば、特定秘密保護法、安全保障関連法、「共謀罪」法などを成立させてきた。「衣の下に鎧(よろい)」戦術と報じられることもある。
 有権者が知るべき情報を伏せたまま、選挙で判断を仰ぐのは正常な民主主義とは言えまい。国民に対する政治の誠実さを求める。 


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