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岩手日報/2019/5/27 12:05
https://www.iwate-np.co.jp/article/2019/5/27/56013

ギャンブル依存

 大学生になり友達に誘われ、何の気なしに始めたパチンコ。小遣いやバイト代は全てパチンコに消え、友達に借金。その借金を返すためパチンコに行くという悪循環から抜け出せなくなった。「回復までの道はたやすくなく、たくさんのものを失うことを、知ってもらいたい」-。
 安倍政権の成長戦略の柱、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)。ギャンブル依存症に対する国民の懸念が根強い中、文部科学省が高校段階からの予防に向け、初めて教員用の手引を作成した。依存症になった大学生の体験談も収録している。
 ギャンブル依存についての最近の研究では、思考や創造性を担う脳の前頭前野の機能低下との関連が指摘されている。特に子どもは前頭前野が十分に発達しておらず、のめり込む危険性が高い。
 日本は既にパチンコや競馬などギャンブルが日常的にあふれており、かねて依存予防教育の必要性が提唱されてきた。その一歩を踏み出したこと自体は意義がある。
 ただ、実際の相談支援現場に寄せられるケースは、手引の体験談よりはるかに深刻で緊急性の高い場合が少なくない。自己破産、家庭崩壊、時に自死、犯罪も絡む。高校生向けに配慮する必要はあるにせよ、どこまでリアルに危険性を伝えられるか。教育現場の葛藤が察せられる。
 カジノ解禁に向け、安倍首相は「ギャンブル依存症対策などの課題に万全な対策を講じる」と再三強調。文科省の手引をはじめ、各種対策が出そろってきた。
 政府が閣議決定した依存症対策推進基本計画には、競馬など公営ギャンブルやパチンコ事業者に、施設・店舗からの現金自動預払機(ATM)撤去や、情報通信技術を活用した入場制限策の研究を求めることなどを盛り込んだ。だが、いずれも罰則規定はなく、事業者への要請止まり。これのどこが「万全」か。
 IR第1弾の開業時期は2020年代半ばと目される。大阪府と大阪市は既に、国の動きに先立って独自に事業コンセプトの募集を開始。海外事業者の参入に向けた動きが進んでいる。
 開業に向けたステップが、カジノ事業者を監督し依存症対策も担う「カジノ管理委員会」の設置。政府は7月1日を予定していたが、当面先送りする方針に転じた。その背景には、委員会の設置を急ぐと、7月の参院選で逆風が生じかねないとの判断があるとみられる。
 いかにも姑息(こそく)なやり方に、だまされてはいけない。実効性のある対策が講じられるか、国などの動きを注視し続ける必要がある。カジノ解禁は「万全の対策」が前提だ。


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