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愛媛新聞/2019/5/27 8:05
https://www.ehime-np.co.jp/article/news201905270026

分水構想事実上中止/水資源の在り方/深く考える機に

 県営黒瀬ダム(西条市)の水を利用した松山市への分水構想が、事実上中止となった。ダムの水を使い、松山と西条両市の水問題を一緒に解決するとした県の提案が、西条市の反対で不調に終わり、県は調整役から降りると表明した。
 1994年の大渇水を受け、松山市が水問題の解決策として望みをつないできた分水構想は極めて実現が困難になった。政策の抜本的な見直しが迫られる松山市は、将来の水需給予測などを再検証し、新規水源の必要性の有無や今後の対応を市民に丁寧に説明する責任がある。分水に頼らず、渇水リスクに備えることになる市民も将来の水資源の在り方を考えていきたい。
 分水構想は、中村時広知事が松山市長だった時代から議論が続く。西条市は「水は地元の発展に使うべきだ」と一貫して反対してきた。両市の調整役として県が動いたのは2015年。黒瀬ダムの水には余裕があるとし、渇水時の西条市優先をルール化し、西条市の地下水保全と松山市の水源確保に向け、互いの連携を提案した。県は分水とは別問題としているが、実現すれば工業用水道事業の巨額負債の圧縮につながるとされた。
 だが、松山市民の節水意識の高まりや費用対効果を見る目は厳しくなっていた。松山大の市川虎彦教授が、18年に実施した市民への意識調査によると、将来の人口減少や水道料金の上昇を考えれば「分水は必要ないとの考えに近い」との回答が40.1%に上ったという。これは水不足を抜本的に解決するために「分水を実現すべきだの考えに近い」の31.8%を上回った。分水への関心や支持が高かったとは言い難い状況で、政策の推進力を欠いた面は否めない。
 分水構想の頓挫で、松山市は代替案を探ることになる。新規水源の必要性は将来の水需要に深く関わり、正確な数値が不可欠だ。市は04年策定の長期的水需給計画で、大渇水などの悪条件が重なった場合、1日当たり最大4万8千㌧が不足すると算定した。17年公表の改訂版では節水の進展や人口減少などを反映し、最大4万㌧の不足に見直した。ところが、それでも当時の議会からは「給水実績と乖離(かいり)している」と批判もあった。この機会に改めて松山に水がどれぐらい必要か、議論をゼロベースで再検討してはどうか。
 一方、西条市も懸案の地下水の保全対策について不透明さが強まる。まずは自分たちで解決に取り組むとしているが、沿岸部の塩水化は、節水の自助努力だけでは解決が難しいとの見方がある。黒瀬ダムがある加茂川の流量を増やすことには、制度上の壁がある上、県は「水を買っていただくことになる」としており、地元の合意形成の難航は必至だ。
 県は両市それぞれの取り組みの推移を見守る構えだが、両市だけで解決は極めて困難だ。住民の水問題の不安解消を第一に引き続き支援してもらいたい。
 


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