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茨城新聞/2019/5/26 4:05
http://ibarakinews.jp/hp/hpdetail.php?elem=ronsetu&【論説】英首相辞任表明 離脱の是非含め再検討を

英首相辞任表明/離脱の是非含め再検討を

 英国の欧州連合(EU)離脱を巡り四面楚歌(そか)に陥っていたメイ英首相が辞任を表明した。EUとの間でまとめた離脱合意案が下院で3回否決された後で、交渉を担当した政権が崩壊する事態となり、EU離脱の先行きはさらに混迷を深めることになった。
  今後は与党保守党内で新たな指導者を選出する手続きに入るが、誰が選ばれるにせよ、議会審議の行き詰まりを打開するためにはEU離脱の是非を含め抜本的に再検討する必要がある。国民投票の再実施や解散総選挙も視野に入れるべきだろう。
  最も避けなければならないシナリオは、離脱期限の10月末に至るまで無策のまま「合意なき離脱」に至ることだ。それは英国内にも反対論が強く、EU側も望んでいない。何より日本を含む世界経済に破局的な影響が及ぶ可能性がある。
  国民投票の再実施については、離脱支持派から「2016年の投票で示された民意を無視することになる」との異論も根強い。だが、EUとの合意案が下院で否決に至った経緯を検証すると、EUとの交渉過程で初めて浮上した問題が深刻な争点となっていることが分かる。
  例えば英領北アイルランドの国境管理問題だ。北アイルランド紛争の歴史の教訓から、合意案はEU加盟国のアイルランドとの国境に、税関を置かずに関税を徴収する方法を見いだすまで、英全体がEUの関税同盟にとどまる内容を盛り込んだ。これが離脱強硬派から「主権を取り戻せない」という批判を招いた。
  16年の国民投票の際は北アイルランドの国境問題など顧みられることすらなかった。その後のプロセスで離脱を巡る最大の焦点となったのだ。EU側はメイ首相の辞意表明後も再交渉はないことを明言しており、次期政権が、先の合意案で離脱するか残留に転換するか再度国民投票を行う大義名分は立つのではないか。
  また、3度に及ぶ合意案の否決は、英議会が機能不全に陥っていることを示している。国の将来を左右する重大な政策を巡り解散総選挙で国民の審判を受け、人心一新して新たな方針を探るのは民主政治の王道でもある。
  実は英国のEU離脱を巡る混迷は、他のEU加盟国の世論に顕著な変化を与えている。EU欧州議会が定期的に実施するEU市民への世論調査によると、「EU加盟から利益を得ている」とする回答が昨年秋も今年春も、共に68%と過去最高に達しているのだ。
  これを受けて、5月23日から行われた欧州議会選挙では、各国のEU懐疑派政党の多くが、主張を「離脱」から「EU内部での改革」に後退させている。今や離脱を旗印にしているのは英国の「離脱党」など一握り。英国を「反面教師」として「EU離脱は得策ではない」という理解が、市民の間でも政界でも一般通念化している。
  英国の政局は今後も、どんなプロセスをたどろうが、いばらの道であることに変わりはない。国論をまとめ上げるには、想像を絶するエネルギーが必要となろう。
  だが、英国は近代国家として最も長い議会政治の伝統を持つ国だ。困難の中でも合意を形成できると期待する。自国の民主主義に変調を感じている多くの民主国家とその国民が、この国の行方を注視しているのだから。
 


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