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高知新聞/2019/5/25 10:05
http://www.kochinews.co.jp/article/279647/

自治体職員削減/現場の実態を積み上げよ

 霞が関の机上の数字だけで論じていないだろうか。地方行政の現場の実態を踏まえているのかどうかが気にかかる。
 財務省が財政制度等審議会の分科会で、警察官や消防士、教師らを除いた地方自治体の一般職員について2025年には約3万人を削減できるという試算を示した。
 日本の人口は18~25年に3%前後の縮小が見込まれる。財務省はこれに合わせて人工知能(AI)の活用などを進め、着実に人員を絞るよう求めた。公務員給与の節約を促し、国の歳出抑制につなげる狙いだ。20年度予算編成で折衝の焦点になりそうだという。
 公務員の人件費は税金で賄われる以上、常に無駄を排し、効率化の努力が求められるのは当然だ。ただ、国が主導する自治体職員数の削減が地域の活力や行政ニーズへの対応に影を落とさないかを懸念する。
 総務省がまとめた昨年の定員管理調査によると、1994年に約328万人だった地方公共団体の総職員数は2018年には約274万人に減少。このうち一般職員は117万人余りから約92万人に減った。
 この間は、合併特例債という「アメ」と、三位一体改革に伴う地方交付税の大幅削減という「ムチ」で国が主導した平成の大合併が進行。05~10年度には、地方が財政難に陥る中で、総務省が「集中改革プラン」の策定を求め、自治体職員数の削減に拍車が掛かった。
 合併や集中改革プランの功罪は検証されてしかるべきだが、自治体の周辺部では「支所の職員が減り、地域に元気がなくなった」という不満が根強い。市町村のマンパワー、企画力の低下も指摘される。新たな国主導のスリム化が、地域の雇用や経済になお打撃を与えることがあってはなるまい。
 自治体の一般職員数は14年を底として増加に転じ、18年までに計約1万人増えている。総務省の調査では防災や地方創生、子育て支援、生活保護関連業務の体制充実などが主な増員理由となった。多様化する行政需要への対応を求められている地方自治体の姿がうかがえる。
 時代に対応するニーズは特に福祉部門で顕著といえる。例えば、全国で頻発する児童虐待問題への対応が挙げられる。
 1999年度に約1万1千件だった児童相談所の虐待相談件数は、2017年度に13万件を超えた。これに対し、全国の児童福祉司は思うように増員できていない。政府は17年度実績の3240人から22年度までに2千人程度増員する計画だ。
 格差が広がる中、生活保護への対応もある。高知市のケースワーカーや支援員は16年度現在で1人当たり約100世帯を担当する。子どもの貧困など、重みを増す課題に対応するには十分な体制ではないだろう。
 地域のニーズと住民サービスの充実という視点を置き去りにしてはならない。政府は現場の実態を積み上げた上で議論すべきである。


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