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岩手日報/2019/5/15 10:05
https://www.iwate-np.co.jp/article/2019/5/15/55026

米中貿易摩擦

 行き着くところまで行ってしまった。米国と中国の貿易摩擦を巡り、世界が懸念していたことが現実になろうとしている。両大国の衝突を深く憂慮せざるを得ない。
 トランプ米政権が新たな中国への制裁を発表した。輸入品33兆円に最大25%の追加関税を課す。発動すれば、ついに中国からの輸入品ほぼ全てに制裁は広がる。
 米国の行動に対し、これまで中国は必ず報復してきた。一段と反発を強めて対抗措置を取るのは必至で、応酬は激しくなる一方だ。
 米政権による今回の追加関税は、服や靴など米国民の暮らしに欠かせない物が多い。アップル製のスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」も含まれる。
 iPhoneは、部品を日本などから集め、中国で組み立てて米国に輸出される。サプライチェーン(供給網)の象徴だが、その網は高関税で断ち切られよう。
 輸入品の価格が高くなり、米国民の生活が受ける打撃も大きい。中国では企業が撤退することで、雇用に影響する。双方の経済をじわじわ締め付けるとみられる。
 貿易戦争の余波は日本でも表面化している。中国向け輸出が落ち込み、内閣府は3月の景気判断を6年ぶりに「悪化」に引き下げた。本県も、中国経済の減速で製造業の景況に陰りが見える。
 自国のみならず、世界経済に悪影響を及ぼす貿易戦争に勝者はいない。米中は消耗戦を避け、対話で事態を収拾する必要がある。
 トランプ大統領と中国の習近平国家主席は6月、大阪での20カ国・地域(G20)首脳会合で会談する。トップが直接向き合い、歩み寄りを図らねばならない。
 だが、米政権が自国民の不利益にも構わず、中国に圧力をかけ続けるのは理由がある。表向きは貿易赤字の解消だが、より長期的な覇権争いをにらむからだ。
 決着寸前だった中国との貿易協議が、土壇場で覆った理由もそこにあろう。米側が求める産業補助金の撤廃を中国は最終盤で拒み、トランプ氏の態度を硬化させた。
 米国は最先端技術での覇権を握るため中国の力を抑え込もうとするが、「製造強国」を目指す中国は応じない。長い目で見た米中対立が収束するとは考えにくい。
 米議会では野党民主党にも対中強硬姿勢が目立つ。来年の大統領選でトランプ氏が敗れたとしても、これまでと違う形で中国との争いを続けると見るのが自然だ。
 両国の応酬は、やがて安全保障分野にも波及する可能性が高い。米中対立が世界の「常態」になっていく認識と覚悟が日本には求められる。


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