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福島民報/2019/3/13 10:05
http://www.minpo.jp/news/detail/2019031361132

原子力災害の全容/解明の努力を続けよ

 東京電力福島第一原発事故を巡って、強制起訴された東電の旧経営陣の刑事裁判は十二日、東京地裁で最終弁論が行われ、審理を終えた。
 司法の場には刑事事件のほかに、避難した住民らが損害賠償を求める民事の訴えや、株主代表訴訟が提起されている。法廷に出された証拠や証言などを通じ、さまざまな事柄が明らかにされた。
 ただ、事故に至るいきさつや事故後の対応、責任の所在、今後も続く影響などを含めて、原子力災害の全てが解き明かされたわけではない。立場や考え方によって賛否や見解が分かれ、控訴審で争われている訴訟もある。事故処理や被害の回復が将来にわたる中、新しい事実が分かったり、被害の深刻さが増したりすることが予想される。
 法廷での審理や司法の判断と、官民の機関がこれまでにまとめた調査結果を照らし合わせ、災害の全容を浮かび上がらせる営みを継続する必要がある。
 国会、政府、東電をはじめ多くの機関、民間団体は調査や検証に携わり、「事故調」と呼ばれる組織も設置された。国会、政府などの各事故調は事故翌年の二〇一二(平成二十四)年に最終報告や報告書をまとめた。東電も同じ年に報告書を出した。その後、日本原子力学会、国際原子力機関(IAEA)などの国際機関が報告書を公表したり、教訓を示したりした。
 しかし、初期の調査や報告からは七年前後が過ぎ、事故現場や被災地を取り巻く様子は変化した。災害に関する多くの研究や分析が公にされる一方で、今もなお高い放射線量などによって十分な調査や確認、検証に取り掛かれない現場も残る。
 国会と政府の各事故調の提言を受け、政府は取り入れた措置を年度ごとに報告書にまとめる。東電も確認されていない事柄の調査や検討を継続している。それぞれの提言や報告に基づく対応が全体として、どのように進んでいるのかを、関係する機関や団体の協力で集大成し、国民に分かりやすく説明するべきだ。
 そのためにも、事故直後の被害だけでなく、被災地の実情を調べ直す努力が欠かせない。併せて、事故原因の未解明部分や廃炉の道筋、被害の拡大防止策、新たに起こる可能性のある事態への対策を明らかにする努力が求められよう。県や市町村も積極的に関わってほしい。
 巨大で複雑な科学技術がもたらす災禍を二度と繰り返さないために、立法、行政、司法には歴史的な使命が課せられている。 (安田 信二)

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