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桐生タイムス/2019/3/5 16:05
http://kiryutimes.co.jp/editorial/15563/

利便性の裏にあるもの

 大手コンビニエンスストアで24時間営業を見直す動きが出ている。深夜早朝の営業をやめ、労働力不足に対応しながら顧客の利便性と店の売り上げとを確保できるのかどうか、確かめようという動きのようだ。
 大阪の店舗オーナーが人手不足を理由に営業時間を短縮すると、本部から違約金を求められた。こうした事態が反響を呼び今回の動きにつながった。今では地域にしっかりと根付いているコンビニエンスストアである。企業側にも思惑はあるのだろうが、現場が疲弊し倒れてしまっては元も子もないはず。取り組みの行方を注視したい。
 必要なものがいつでも購入できる。利用者にとっては便利な話だが、こうした利便性には誰かの犠牲が常につきまとう。負の側面には目をつむり、利点にばかり光を当ててつきあってきたのが、経済復興を最優先した戦後消費社会の実態である。
 少子高齢化が進むにつれ、あるいは東日本大震災をはじめとした大災害の発生を契機に、これまで隠されてきた地域の課題が目の前にせり出してくる。
 クリック一つで欲しいものが手元に届く仕組みもその一つ。「GAFA」と呼ばれるようなIT産業の基盤を提供する巨大企業はもとより、私たち顧客もまた利便性を享受しているわけだが、配送するドライバーたちは人手不足の中であえいでいる。
 政府は働き方改革を唱える。技術革新によって自動化が進めば、人手不足の解消が見込める職種もあるだろう。ただ、事を運ぶには時間がかかる。人の手でしか成立しない仕事もある。
 それに機械化や自動化にも負の側面がある。当たり前だが動力がなければシステムは動かない。私たちの暮らしがストップするリスクは高まる。大災害のたびに浮き彫りになる課題だ。
 原子力発電は一度に大容量の電気を生み出すことができる半面、燃料や副産物の管理が難しく、確立もされていない。いったん事故が起きたときの被害は福島第1原発事故をみればわかる通りすさまじい。これも利便性の負の側面に違いない。
 24時間営業の見直しは、何のための経済活動なのかという、企業倫理を問う試金石であると同時に、消費者もまた本気で考えなければならない問いである。国連が提唱するSDGsの理念も、誰かに犠牲を強いずにすむ社会の実現に向けた、まなざしにほかならないはずだ。


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