main menu
サイト内検索
ログイン
ユーザ名:

パスワード:



パスワード紛失

新規登録
OpenIDログイン

OpenIDを入力

mixi Yahoo! JAPAN Google BIGLOBE はてな livedoor エキサイト docomo ID

ツッCOM

切り抜き詳細

福井新聞/2019/2/11 8:05
http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/794732

Tカード捜査照会/ルールなき漏洩は危うい

 自分は何も悪いことはしていないから大丈夫と思いつつも、名前や住所から、買い物やDVDのレンタル履歴まで個人情報が筒抜けになっていたと聞けば、憤慨したり、気持ち悪さを感じたりしている人も少なくないはずだ。
 6800万人余りが使っているとされる「Tカード」を巡って、運営会社が裁判所の令状なしに会員情報を捜査当局へ提供していた問題。会社側はホームページで「基本方針が確定するまでは令状に基づく場合のみ対応する」と説明しているが、会員の不信を払拭(ふっしょく)するために方針を急ぎ示すべきだ。
 以前は、情報提供に令状が必要としていたが、2012年以降、警察や検察が内部手続きで利用できる「捜査関係事項照会書」の提示があれば、応じるようになったとしている。会社側は「社会貢献」を理由に挙げたという。確かに犯人の逮捕や犯罪の解明につながる情報は治安や防犯上、有益だろう。
 ただ、提供している情報の中身に関しては「必要最小限の範囲で」などとし具体的な説明はないまま。Tカード以外にも多種多様なカードなどが普及している。各運営会社も明確なルールを早急に定める必要があるだろう。
 警察庁は国会で照会書による情報提供を要請したことを明らかにしている。令状請求の手間や経費が省ける「座ってできる捜査」という利点がある。当局によるTカード運営会社への照会が急増したのもそのためだ。防犯カメラの映像や病院のカルテ情報、自動改札記録なども照会により集めているとされる。
 刑事訴訟法は「公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる」と規定している。個人情報保護法は本人の同意なく第三者に提供することを禁じているが、警察などの照会は例外になっている。強制力はないものの、多くの企業が提供に応じているとみられる。
 一方で、携帯電話会社の通信履歴などは憲法で「通信の秘密」が保障されるため、令状は必須だ。対象者の車に衛星利用測位システム(GPS)を令状なく取り付けた捜査手法は最高裁が違法とする判決を下している。公権力によるプライバシーの侵害に警鐘を鳴らす判決だが、カード情報の漏洩(ろうえい)にも同様の危うさがあることは否めない。
 照会を駆使すれば、行動範囲や消費性向、さらには思想、信条といったものまで、個人に関するさまざまな情報を集めることができる。犯罪に関係なくても、捜査当局による恣意(しい)的な取り扱いがなされる可能性は否定できず、国民一人一人が国家権力による監視の下に置かれる恐れもある。
 そうしないためには、捜査側にも情報を取得する際の要件や手続きの厳格化を求める必要がある。私的な目的で照会を行う事件や、照会で得られたとみられる情報の流出といった問題が現に起きている。外部によるチェックなども明確に規定する必要があるだろう。


コメント一覧


 

 

©太陽と風と水, 2011/ info@3coco.org  本サイトについて