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茨城新聞/2019/2/11 4:05
http://ibarakinews.jp/hp/hpdetail.php?elem=ronsetu&【論説】2019年春闘 ベアなおざりにするな

2019年春闘/ベアなおざりにするな

 中西宏明・経団連会長と神津里季生・連合会長が会談、2019年春闘が本格化した。労使が年に1回、労働条件を集中的に協議する機会だ。経団連が言うように、賃上げ以外に、日本経済にとって喫緊の課題である働き方改革や女性や高齢者の就労拡大、外国人労働者などについても議論を深める必要があろう。
  少子高齢化やグローバル化に対応していく過程で、極めて重要になる問題だ。労使双方が知恵を出し合いたい。企業活動の現場を預かる立場から結束して政治に提言をすることもあり得る。そうした活動が新たな春闘の在り方につながることに期待したい。
  だが、働く人々の生活水準を向上させ、可処分所得増による消費向上、景気拡大につながる賃上げが重要であることを、いま一度、確認しておきたい。基本給を底上げするベースアップ(ベア)の実現が肝要だ。経済構造の変化に伴う多様な課題に対応するために議論の幅を広げる必要はあるが、なおざりにするわけにはいかない。
  経営側の交渉指針となる「経営労働政策特別委員会」(経労委)報告は、賃上げは多様な選択肢の中から検討するとし、ベアはその選択肢の一つとした。その代わりに打ち出したのは「総合的な処遇改善」だ。長時間労働の抑制や子育て支援なども含む概念で、中西会長は多様な方法による年収ベースの引き上げを強調している。ベアではなく、ボーナスや諸手当などを活用することを想定しているようだ。
  こうした措置によっても賃上げは実現しよう。しかし業績が悪化すれば、容易に減額できる。ベアなら業績に左右されずに月例賃金が上がり、上がった分はボーナスや諸手当などの算定に反映される。労働者にとっては安心できる労働条件の改善だ。経営側からすれば、固定費増につながり経営を圧迫する要因に見えるだろう。
  19年は「米中貿易戦争」や英国の欧州連合(EU)離脱問題に加え、消費税増税などが景気を下押ししかねず、企業業績への影響が避けられない状況だ。経営側の方針転換には、こうした事情も透けて見える。
  財務基盤の安定は重要だが、企業の内部留保は17年度、446兆円と過去最高に達し、稼ぎを人件費に回す割合である「労働分配率」は66・2%と43年ぶりの低水準に落ち込んでいる。
  こうした中で、企業の資本政策は最近、増配や自社株買いなどの株主還元と、海外企業を含めた大規模な合併・買収(M&A)に向かっている。しかし、消費が盛り上がらず国内市場が弱体化する現状を考えるならば、賃上げをコストではなく、戦略的な投資と捉え直す発想の転換も必要ではないか。内需不振が長引くことは経営者の本意ではあるまい。業界、企業ごとに個別事情はあろうが、経営者には、過度に守勢に回ることなく、賃上げに取り組む努力を求めたい。
  労組側でもベアへの姿勢に変化がある。自動車総連がベアの統一要求を見送ったのだ。ベアだけに焦点が当たれば大手と中小との賃金格差が固定化しかねないとの懸念からだが、求める側がベアへのこだわりをなくせば、経営側に、つけ込まれる隙を与えることにつながらないか。労組側も結束の強化を含め戦略を練り直す必要があろう。
 


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