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福島民報/2019/2/4 10:05
http://www.minpo.jp/news/detail/2019020459952

磐光火災から50年/教訓を語り継ぐ

 郡山市磐梯熱海温泉の「磐光ホテル火災」から五日で五十年がたつ。死者三十一人、負傷者三十八人(郡山地方広域消防組合消防本部「消防年報」)を出す惨事だった。犠牲者の冥福を祈る。教訓を忘れず、後世に引き継いで再発防止につなげる必要がある。
 火災は一九六九(昭和四十四)年に起きた。娯楽施設「磐光パラダイス」の金粉ショーで使う、ベンジンを染み込ませたたいまつから発火した。仙台高裁の控訴審判決は数多くの問題点を指摘している。自動火災通報装置のスイッチを誤って切っていた。館内放送による適切な避難誘導がなく、非常口は施錠したままだった。ホテル側が不手際を重ね、犠牲者を増やす要因となったとされる。
 当時のホテル幹部職員が業務上過失致死傷罪に問われ、有罪判決を受けた。防火管理者として従業員を指導して、火災時には被害を最小限にとどめる職責を負っていたとした。仙台高裁は被告人の控訴を棄却し、判決は確定した。
 昭和四十年代の前半は旅館やホテル火災が多発した。一九七〇年、非常用エレベーター、排煙設備、非常用照明装置、非常用進入口の設置を義務付ける改正建築基準法が成立した。立ち入り検査の強化など消防法も逐次、改められた。教訓が高層建築物への安全確保に生かされた。
 県内では一九九四(平成六)年十二月、福島市飯坂温泉の「若喜旅館本店」を全焼、宿泊客五人が犠牲となった。最近では昨年十一月、小野町で民家を焼き、一家七人が亡くなった。福島市消防本部は九日から、住宅用火災警報器の設置率が低い地域の緊急調査に乗り出す。逃げ遅れの防止につなげてほしい。
 防災教育も大切になる。学校現場で大規模火災を教材として取り上げ、二度と繰り返さぬよう世代を超えて思いを共有しなければならない。
 県消防協会長の松山一八さん(68)は郡山市熱海町の現場近くに住み、惨事を目の当たりにした。高校卒業後、すぐに消防団に入るきっかけになったという。「消防団員の勧誘で必ず体験を話すようにしている。さまざまな機会で取り上げ、団員を増やしたい」と誓いを胸に刻む。
 現場跡には昨年五月、市の多目的交流施設がオープンした。火災の痕跡はまったくない。消火活動に当たった消防署員、団員は少なくなり、記憶は薄れつつある。当時の経験を次世代に語り継ぎ、火災や地震などの大規模災害への備えを考える。その広がりが、防災をより確かなものにしていく。(浦山文夫)

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