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桐生タイムス/2019/1/29 16:06
http://kiryutimes.co.jp/editorial/15469/

移動を楽しむためには

 28日付の弊紙に、おりひめバスの記事があった。桐生市内にある199停留所のうち、乗降客数が多いのはどこか、1日どれくらいの人が乗り降りしているのか、その上位をランキングしたもので、わが家の最寄り停留所はどうだろうと、つい気になって探してしまった。
 数値は、2017年6月と11月の計2週間にわたり市が全バス停で実施した調査に基づいている。まちの玄関口で乗り入れ路線の多い鉄道駅が多いのは当たり前。大型商業施設や中心商店街、医療機関、学校といった“目的地”も上位を占める。
 一方で川内、菱、広沢、境野といった市の中心から離れた地域の停留所も目に付く。市が16年に実施したおりひめバス利用者アンケートと傾向は同じ。地域住民にとって、バスは今も目的地に向かうための大切な移動手段であることは間違いない。
 ただ、利用者数が減少傾向にあるのも確かなこと。自分たちの移動の権利を保障するには、補助金投入もやむをえないか。
 桐生市の人口が最多だった1970年代、市内を走っていた東武の路線バスをよく使った。自宅の自動車は1台のみ。家族の誰かが使えば、他の人は公共交通やバイク、自転車、徒歩で移動するのが当たり前だった。
 もっとも自宅のそばには小さな商店街があり、生鮮食品をはじめ生活に必要な日用品はあらかたそろえることができた。郊外のわが家からバスに乗るのは桐生の中心街に向かうとき。バスに乗ること自体が小さな旅のようで、楽しみでもあった。
 その後、大量生産、大量消費、大量廃棄、高効率化の価値観が浸透し、小売店の大規模化が進んだ。広い土地を求めて店舗は郊外へと遠のき、自動車は一家に1台から1人1台へ、文字通りマイカー時代が到来した。今はその先、少子高齢化の時代。マイカーに代わる移動手段をどう確保すればいいのか、まったなしの課題がそこにある。
 一度手に入れた快適さや利便性に慣れてしまうと、それを失うことについ後ろ向きになる。ただ、快適で便利なものが必ずしも楽しいともいえない。かつて味わったバスの楽しさは、また別の価値観に基づいていた。
 移動という第一の目的にとどまらず、乗ることそのものの楽しみをどうすれば取り戻せるのか。運営する側、利用する側に限らず、さまざまな人が声を出せる機運が生まれるといい。


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