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福井新聞/2019/1/12 8:05
http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/775874

勤労統計不正/徹底解明と総点検を急げ

 またも厚生労働省のすざんな調査が発覚した。国の「基幹統計」である「毎月勤労統計」の不適切な処理で影響は多方面に広がっている。
 過少な失業給付などで実害を被った人は延べ1973万人で総額は537億円にも上る。2019年度予算案の仕切り直しはやむを得ない。何より国の政策判断への影響はなかったのか、早急に徹底解明すべきだ。他の基幹統計にも疑義が及びかねず、総点検は待ったなしといえる。
 厚労省のデータ不適切処理は裁量労働制に関する調査で昨年明らかになったばかり。中央省庁の障害者雇用水増しの見逃しなど失態が相次いだ。過去には「消えた年金」問題で国民が支払った保険料の記録が残っておらず大反発を招き、第1次安倍内閣の退陣につながった経緯がある。
 毎月勤労統計は失業給付のほか、労災の休業補償、政府の景気判断の材料や最低賃金など各種審議会の基礎資料にも使われているだけに、誤ったデータの影響は計り知れない。調査を受ける企業側には正確な申告が義務付けられ、違反すれば罰金も課せられる。15年もの長期にわたって続けてきた厚労省の責任は重い。
 調査は都道府県を通じて行い、従業員500人以上の事業所を全て調べることになっている。不手際は東京都分で、約1400事業所のうち3分の1程度しか調べていなかったとされる。都内の500人以上の事業所は給与が比較的高いため、これが外れた統計では給与が過少に算出される結果となった。
 悪質なのは、不適切処理に気付きながら、昨年1月にこっそり手直しをしていたことだ。全数調査に近づくようプログラミングされたソフトを導入したとされる。このため、昨年の調査結果は前年同期に比べ伸び率が高く、専門家から疑問視する声が上がっていた。
 ミスが分かれば即刻、公表するのは道理であり、隠蔽(いんぺい)したと言われても仕方がない。統計の重要性や影響が広範に及ぶことを知っているだけに、内々に済まそうとした可能性も否定できない。
 根本匠厚労相は謝罪会見で組織的な隠蔽を否定したが、根本氏自身が先月報告を受けながら、翌日これまで通り誤ったままの統計を公表していた。事の重大さに対する認識が不足していたとの批判は免れない。
 官僚の不祥事を巡っては、森友学園への国有地売却問題で財務省による前代未聞の決裁文書の改ざんが発覚。外国人労働者の拡大に向けた改正入管難民法の審議では、失踪した外国人技能実習生の聞き取り調査を法務省が恣意(しい)的に扱い、実習生側に問題があるかのような説明をしていた。
 政権に都合がいいように忖度(そんたく)した疑いも指摘される。今回の勤労統計問題でもそうした事実がないか、はっきりさせるべきだ。勤労統計のように国際機関に報告するデータは国家の信用にも関わる。政府を挙げて不信の払しょくに努めなければならない。


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