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北國新聞/2019/1/12 2:05
http://www.hokkoku.co.jp/_syasetu/syasetu.htm?ライチョウ公開 保護の機運盛り上げたい

ライチョウ公開/保護の機運盛り上げたい

 能美市のいしかわ動物園や富山市ファミリーパークで飼育されている国の特別天然記念物で絶滅危惧種「ニホンライチョウ」が、年度内に一般公開されることになった。地元県民らに増殖事業の成果を間近で感じ取ってもらうことで、市民レベルで保護への機運を盛り上げたい。
 一般公開は、環境省が進める保護増殖事業の一環で、飼育に取り組む国内5施設で行われる。北陸では、ライチョウの繁殖技術向上などを目的に、2015年度から富山市ファミリーパークで飼育が始まり、現在は雄8羽、雌3羽を育てている。いしかわ動物園でも17年度から飼育に取り組み、現在雄3羽、雌1羽を飼っている。
 同動物園では、年度内に新たに雄1羽が富山市ファミリーパークから移される予定で、新年度、昨年末に上野動物園から移した雌との初のペアリングに挑む。課題を一つずつ解決していく上で、県民の関心の高まりも重要な要素であろう。公開にあたり各施設では環境省などと協議して、個体や数を詰めるが、生育環境に配慮しながら、できる限り臨場感をもって接する場を設定してほしい。
 環境省は新年度予算案に、ニホンライチョウやトキなど希少種の保護推進費として18年度当初予算比7400万円増の7億6千万円を計上した。これとは別に富山市ファミリーパークなどが中心となって一昨年末に全国初の「ライチョウ基金」を設け、クラウドファンディングで協力を募ったところ、昨年2月末までの期間中、目標の1千万円を大きく上回る2千6百万円余が集まったという。
 こうした独自の手法を取り入れ飼育環境整備を図る支援も、今後考えていきたい。そのためにも、公開を契機にライチョウ保護の認知度を高めることが大切だろう。
 昨年夏、北アルプスで一般登山者がライチョウのひなを手でつかんでいる写真を公開した。法律違反であるかどうかを問う以前に、貴重な野生種との接し方の点で問題だろう。ライチョウが北陸の高山帯をたくましく飛び交うことができるように、一般公開を通して人間のマナー向上も啓発したい。


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