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愛媛新聞/2019/1/11 8:05
https://www.ehime-np.co.jp/article/news201901110014

米政府機関閉鎖/「壁」への固執/対立と混乱広げる

 大統領選の公約に掲げた以上は容易に引き下がれないということなのだろう。意地と焦りが事態を複雑にしている。
 トランプ米大統領が不法移民対策としてメキシコ国境に建設するとしている壁を巡って、下院で多数を占める民主党との対立が続く。そのあおりで建設費57億ドルを盛り込んだ予算案が成立せず、ほかの予算も失効。昨年12月下旬から連邦政府機関の一部が閉鎖されており、解除は見通せないままだ。
 不法移民が米国の治安を脅かしていると繰り返し主張するトランプ氏は、壁実現のため「国家非常事態を宣言してもいい」と述べ、議会承認を経ない大統領権限での建設費捻出をちらつかせる。議会や議員、さらにはそれを支持する直近の民意を否定するような手法は容認できない。政府機関の閉鎖で国民生活に影響が生じており、政治の対立が市場の波乱含み要因となっている。再選向けでしかない壁への固執をやめねば、トランプ氏の存在こそが米国を脅かしかねないと認識する必要がある。
 昨年11月の中間選挙で、民主党は8年ぶりに下院で多数派を奪還。一方、上院は共和党が過半数を占める「ねじれ議会」となっている。トランプ氏は壁建設費を予算案に盛り込むように求めているが民主党は拒否。予算切れで政府機関が閉鎖され、職員数十万人が無給での勤務や一時帰休を余儀なくされる。
 閉鎖に対するトランプ氏の責任を問う声も高まっている。危機感を募らせたトランプ氏は国民向けにテレビ演説。国境の現状について、不法移民や薬物、犯罪者の流入が続き、「人道と安全の危機が増大している」と主張。これに対し、民主党のペロシ下院議長らも放送直後に演説して応酬するなど、一歩も譲らない構えだ。
 しかし、そもそもトランプ氏の主張には誇張や誤りがある。昨年、米南部国境で拘束された不法移民は41万人。最多だった2000年の164万人の4分の1にすぎず、今から壁を築いても効果は限定的との見方は根強い。薬物についても、密売人は地下トンネルを通ってくるため壁では防げないというのが麻薬取締局の見解だ。国境地帯を巡ってさまざまな問題が生じているのは民主党も認めているところだが、その解決策は超大国にふさわしくない排外主義や、不正確な情報に基づくものではなく、自由と民主主義という米国の価値観に根ざしたものでなければならない。
 ねじれによって、もはやトランプ氏の意のままに政策が実現できる状況ではない。たとえ非常事態宣言によって防衛予算などを壁の建設費に回したとしても、権限逸脱との非難は免れない。そればかりか無数の行政訴訟を起こされるリスクを抱えることになる。トランプ氏には、これまでのような強権的な手法を改め、話し合いと歩み寄りによって行き詰まりを打開する責任がある。


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