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高知新聞/2019/1/9 10:05
http://www.kochinews.co.jp/article/244706/

公益通報/もっと告発者守る制度に

 組織の不祥事を内部告発した者を守る公益通報者保護法の改正に向けて、内閣府消費者委員会の専門調査会が報告書をまとめた。
 一定規模の企業に通報体制の整備を義務付けることなどが柱。一方で通報を理由に、解雇や報復人事などを行った企業への刑事罰導入は見送った。内容はまだ不十分と言わざるを得ない。
 2006年に施行された公益通報者保護法を巡っては、当初から課題が指摘されていた。
 通報者は現役の社員に限られ、退職後に告発しても認められない。また行政機関やマスコミなど外部に通報するのは、不正があると「信じる相当の理由がある」といった場合。「通報すべき事実があると思う」だけでいい勤務先内部に比べて、条件が厳しい。
 このため報告書では従業員が300人を超える企業に通報窓口の設置を義務付けたほか、保護対象を役員やOBにも拡大。通報者に報復した企業には是正勧告し、従わない場合は企業名を公表するとした。
 企業内で内部告発者を「密告者」「裏切り者」と捉える雰囲気は、一掃されたとは言い難い。
 組織ぐるみの不正をなくすため、内部告発は正当で有効な手段であるという意識を広く浸透させなければならない。勇気ある現場の声を少しでも多く吸い上げる、その間口を広げるためにも報告書は一歩前進と言えるだろう。
 半面、物足りなさも否めない。
 内部告発の経験者らが求めていた刑事罰や、マスコミなどへの通報条件の緩和は見送られた。通報者に「取引先」を加えるかどうかの検討も先送り。告発者が一定期間内に解雇された場合、理由が通報でないことの立証責任を企業側に負わすべきかどうかについても、意見がまとまらなかった。
 背景には内部告発の悪用や乱用を懸念する経済界の反発がある。
 むろん企業内部の抗争や私憤といった要素が絡むこともあるかもしれない。とはいえ正当な理由のない内部告発の乱用よりも、企業の不祥事が告発によって発覚するケースの方が多いのが実態だろう。食品偽装や自動車のリコール隠し、原発のトラブル隠し、不正会計問題など枚挙にいとまがない。
 不正をただそうとする告発者が解雇や閑職への異動といった不当な扱いを受ける企業は、消費者の信頼を失ってしまおう。回り回ってそれは結局、社会全体の不利益につながることを肝に銘じるべきだ。
 報告書はまとまったものの、消費者庁は「検討を要する事項が多い」としており、法制化のめどは立っていない。法施行から約13年。当初は5年をめどに見直すとしていたことを考えれば、法改正のスケジュールは遅れ過ぎである。
 米国では内部告発者に報奨金を出す制度もある。告発者を守り社会正義を実現できる制度の在り方を、急ぎ考えたい。


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