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山陽新聞/2019/1/7 8:05
http://www.sanyonews.jp/article/848755/1/?rct=shasetsu

公益通報者保護/原点踏まえ実効性高めよ

 企業などの不正を内部告発した人を報復から守る「公益通報者保護法」の改正に向け、内閣府消費者委員会の専門調査会が報告書を取りまとめた。保護対象の拡大などで一歩前進したものの、不備な点や課題の先送りも目立ち、依然実効性に疑問を残していると言えよう。
 保護法は、雪印食品の牛肉偽装事件や東京電力の原発トラブル隠しなどが、内部告発によって相次いで発覚したのを機に議論され、2006年4月に施行された。不正を告発しやすい環境をつくり、違法行為の発生や被害の拡大を防ぐ狙いがある。
 だが、現行法はその趣旨からかけ離れている。保護の対象が現役の労働者に限られるほか、通報先に(1)勤務先(2)監督権限のある行政機関(3)報道機関など外部―の3段階があり、外部への情報提供の条件を最も厳しくしている。通報者への不当な処遇は法で禁じられているが、罰則がないため通報者が守られないケースも多く、見直しを求める声が上がっていた。
 報告書に示された主な改正点は、保護対象者を役員やOBにも広げる。従業員300人超の企業には、内部通報窓口の整備を義務付ける。通報者に報復した企業には是正勧告し、従わなければ企業名を公表する。提言に盛り込んだ内容は、一定の改善は見込めよう。
 内部事情をよく知り得る立場にある役員や、現役に次いで通報件数の多いOBの情報は重要だ。保護対象に加えて解任や退職金の不支給といった不利益から守ることで、通報しやすい制度への可能性も広げたい。
 一方、報復の抑止では行政措置の導入にとどめ、内部告発経験者らが強く求めていた刑事罰導入は今後の検討課題とした。報道機関など外部への通報条件の緩和も見送られた。これでは、安心して不正告発の声を上げられる環境とは言い難い。誰を守るための制度かといった批判もうなずけよう。
 近年、大手企業での品質データ改ざんなどの不正が相次いで発覚し、日本の「ものづくり」への不信が高まっている。内部通報がなければ闇に隠れ、発覚したときは社会や消費者の利益や安全に深刻な影響を及ぼしていたという事態になりかねない。
 もちろん、通報の内容が虚偽や企業などをおとしめる意図のものでないことが大前提だが、報復を恐れて不正の通報に二の足を踏むようなことになれば、「公益」の重大な損失である。
 消費者庁は改正法案づくりを進めるが、検討すべき事項が多いことなどを理由に通常国会への提出は困難と言う。しかし、保護法には施行から5年をめどに見直すとある。制度を形骸化させないためにも、改めてその原点を踏まえて問題点の議論を深め、厳正かつ効果的な内容に高めるよう求めたい。


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