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山陽新聞/2018/12/6 10:05
http://www.sanyonews.jp/article/834006/1/?rct=shasetsu

水道法改正案/民間委託は懸念拭えない

 自治体が水道事業の運営を民間企業に委託しやすくする水道法改正案が参院で可決された。与党はきょう、衆院で成立させる構えだ。
 水道事業は原則、市町村が経営すると定められている。改正法案は自治体が認可を受けたまま、20年などの期間を定め、運営を民間企業に委託する方式を促進する内容である。宮城県や浜松市などが導入を検討している。
 人口減少などを背景に悪化する経営基盤の強化に向けて「官民連携は選択肢の一つ」と政府は主張するが、生活と命を支えるインフラの安心、安全を保てるのか。民間委託に対する懸念は拭えない。
 水道事業は給水施設を独占するため、民間委託すると、価格の高騰につながりやすいとの指摘がある。実際に、海外では料金が高騰したり水質が悪化したりしたため、2000~16年で、少なくとも33カ国の267都市が再び公営化したとされる。パリは1984年からの約25年間で料金が3・5倍になったという。
 長期契約を結んだ場合、自治体は運営のノウハウを失い、企業に従わざるを得なくなるとの専門家の指摘もある。こうしたことを防ぐ仕組みづくりが欠かせない。
 改正法案は7月の通常国会で衆院を通過し、継続審議となっていた。今国会では、西日本豪雨や北海道地震で起きた大規模な断水を受け、災害時の備えを巡る質問が相次いだ。政府は「最終的な責任は自治体が負う」としたが、専門職員が少なくなる中で十分に対応できるかは疑問だ。
 そもそも小規模な水道事業など利益が出にくい地域に民間企業が参入するとは考えにくい。民間委託は経営基盤の強化策としても万能でないことは明らかである。
 とはいえ、水道事業を巡る厳しい経営状況を放置できないことも確かだ。使用量は2000年をピークに減り続けている。高度経済成長期の1960年代に整備が進んだ施設も、更新に十分な投資ができず、老朽化が進んでいる。40年の耐用年数を超えた水道管の割合は2006年の6%から、16年は15%に増えた。
 岡山県内でも老朽化した水道管の破裂による漏水トラブルは相次いでいる。大規模な断水に至った例もある。
 効率が悪くても人が住んでいる場所には水を供給する必要があることは言うまでもない。サービスを維持するために値上げが避けられないケースもあろうが、コストを下げる努力は求められる。
 その一つとして広域連携の検討に向けた協議会が、ほぼ全ての都道府県で設置されているという。今回の改正法案は、その流れを促すことも盛り込んでいる。自治体間の連携を深めてもらいたい。
 人口減少が進み、社会が縮む中、老いるインフラをどう維持するかは大きな課題だ。国は無論、自治体でも議論を重ねて、住民の理解を得ていくことが大切である。


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