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愛媛新聞/2018/12/6 8:05
https://www.ehime-np.co.jp/article/news201812060015

幼保無償化/課題山積/根本的な見直し必要だ

 来年10月に予定されている幼児教育・保育の無償化を巡り、政府と実務を担う市町村との交渉が混迷している。地方側は、無償化で新たに必要となる費用は国が負担すべきだとし、国の基準を満たさない認可外保育施設を対象にすることも難色を示している。
 無償化は、昨秋の衆院選前に安倍晋三首相が唐突に打ち出した。肝心の財政負担や仕組みでの異論は、政府が十分な検討をしないまま方針を推し進めてきたのが要因だと言わざるを得ない。地方や保護者の中には、待機児童問題が解消されない中での無償化への懸念が依然強い。財源は限られており、保育士の待遇改善や保育所整備など優先すべきことは他にある。政府は地方の懸念を受け止め、制度設計を根本的に練り直すべきだ。
 無償化は、3~5歳児が原則として全世帯、0~2歳児は住民税非課税世帯を対象に利用料を補助する。認可外保育施設については一定額を上限に補助する仕組みだ。政府は必要な費用は年8千億円とし、消費税率が10%に引き上げられれば、地方税収も増えるとして、4千億円分の市町村負担を見込む。
 しかし、こうした負担割合を国が地方に説明したのは11月に入ってからだった。自治体の中には増収分を見越して、来年度の人員配置や施策の計画に着手したところもある。急に財政負担を求められた地方側が、反発したのは当然だ。政府は市町村負担を当初案より1千億円少ない3千億円とする案を再度提示したが、全額負担を求める市町村との隔たりは、なお大きい。財政負担は国がしっかりと責任を持つべきだ。
 保育の質や公平性の点でも解決が難しい問題がある。政府は認可施設に入れなかった世帯への配慮として、保育士の数や施設面積で国の基準を満たさない施設についても5年間は対象に含める方針だ。これに対し地方側は「劣悪な施設に公費投入はできない」と反対してきた。
 地方側の異論を踏まえ、政府は無償化の対象となる認可外保育施設の範囲を、市町村の条例で定めることができる仕組みづくりの検討に入ったが、これでは利用者に対し地域格差を招く恐れがある。住んでいる場所の自治体の判断によって、認可外施設の利用料を支払う必要性に差が生じるためだ。
 また、認可施設では高い保育料を支払っている高所得世帯ほど無償化による費用負担の軽減が大きい。「金持ち優遇策」との批判があり、不公平感が否めない。
 無償化で心配されるのは利用希望者が増え、備えが不十分なまま現場が疲弊し、保育の質が低下することだ。待機児童問題がさらに深刻化することも考えられる。「無償化ありき」ではなく、必要な政策の優先順位を見極めるべきだ。実効性のある子育て支援につなげるために、国は地方が納得できる制度を整える責務がある。


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