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福井新聞/2018/12/6 8:05
http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/753973

入管法案と実習生問題/人権侵害の解消が先決だ

 外国人労働者の受け入れ拡大に向けた入管難民法などの改正案を巡って、与党は週内にも参院で成立させようと躍起になっている。一方で新制度の土台となる外国人技能実習生の多くが不当労働や人権侵害にさらされている実態が一層鮮明になった。実習生制度の検証や問題の解消がなされないまま、新制度に突き進む姿勢は到底容認できない。
 実習生問題は、法務省が実施した2017年度の失踪者2870人に対する聞き取り調査に関して、野党が行った聴取票分析で、より詳細な状況が判明した。全体の約67%に当たる1939人が最低賃金未満で、約10%に当たる292人が月の残業時間が「過労死ライン」とされる80時間を超えていた。
 この調査で法務省は最低賃金未満を1%弱などと説明していた。働き方改革を巡り不適切なデータ処理で裁量労働制が撤回に追い込まれたのに匹敵する、でたらめさではないか。山下貴司法相は4日の参院法務委員会で、野党の分析結果を「重く受け止める」としたものの、実習生制度と新制度は「別物」とする考えは変えなかった。
 政府は、新制度の大半を占める「特定技能1号」で、19年度の1年間に最大4万7千人、5年後には最大34万5千人を受け入れるとしている。在留資格が最長5年の実習生の場合、3年以上在留していれば無試験で1号の資格を得て、さらに5年の在留が認められる。初年度の実習生からの1号移行は55~59%、5年の累計では全体の約45%を見込んでいる。
 これでどこが「別物」なのか。新制度の土台を実習生が担うことは歴然としている。その土台が揺らぎ、失踪者は12年の約2千人から、17年には7089人に上り、今年上半期だけでも4279人に達している。
 実習生制度は身につけた技能を母国に持ち帰る「国際貢献」に位置づけられているが、「安価な労働力」として酷使される実情を招いている。「議論の前提が崩れた」とする野党がまずはこの制度の検証を求めるのは当然だろう。与党の採決強行で入管法が成立したとしても、この問題を置き去りにしてはならない。
 さらに、政府は新制度での技能の具体像や、どの分野に何人受け入れるかも示していない。制度設計の根幹は法案成立後に政省令で定めるとして議論を回避。国会の軽視も甚だしい。
 大島理森衆院議長は先に財務省の決裁文書改ざんなどに「立法府の判断を誤らせる恐れがある」と述べた。失踪実習生の動機に関する法務省の説明はこれに当たらないのか。大島氏は入管法改正案について、来年4月の施行前に政省令を含めて国会報告させるとしたが、早急に提示させ議論に付すよう動くべきだ。
 折しも、シャープ亀山工場で3千人近い日系外国人労働者が雇い止めされていたことが判明。「雇用の調整弁」となっている状況が改めて浮き彫りになった。安倍晋三首相はどう受け止めているのか、聞きたい。


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