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佐賀新聞/2018/12/6 6:05
http://www.saga-s.co.jp/articles/-/311058

外国人の人権守れるか/入管法改正案

外国人労働者の受け入れを拡大する入管難民法などの改正案を巡る与野党の攻防が大詰めを迎えている。野党は失踪した外国人技能実習生2870人に対する昨年の法務省調査で使った聴取票を分析し、67・6%の1939人が最低賃金を下回っていたと指摘した。政府は失踪動機が「最低賃金以下」の実習生は1%未満と説明していた。
 やはり、この調査を基に政府は当初、87・6%の2514人が「より高い賃金を求めて」失踪したとしたが、全くの誤りと分かり、67・2%の1929人は「低賃金」が動機だったと訂正したばかりだ。野党は「議論の前提が崩れた」とし、まず外国人技能実習制度を検証すべきだとする。
 だが政府は実習制度と新制度は「別物」と取り合おうとしない。しかも、どのような技能を持った人に新たな在留資格を与え、どの産業分野で何人受け入れるかなど制度設計の肝心な部分は法案成立後に分野別運用方針や政省令で定めるとして議論を避け、多くの課題や疑問が手つかずのまま山積みになっている。
 それでも与党はとにかく審議日程を消化し、週内にも参院で成立させようとしている。こんな急ごしらえの制度が機能するのか。人手不足にあえぐ産業界は一息つけるかもしれないが、働き手となる外国人の人権は守れるか。審議のやり直しこそが求められている。
 日本は治安などを理由に、就労を認める外国人を医師や大学教授ら「高度な専門人材」に限ってきた。とはいえ、単純労働者はいないというのは建前にすぎず、実際には実習生や留学生がその担い手となった。中でも2017年10月末時点で約25万8千人の実習生は技能を身に付け母国に持ち帰る技能実習制度の名の下に「安価な労働力」として酷使されてきた。
 長時間労働や低賃金などの問題が後を絶たない。転職の自由も認められず、国内外から人権侵害と批判を浴びた。そうした中、新たな在留資格「特定技能」を設ける。一定の知識と経験を要する業務に就く1号と、熟練した技能が必要な業務に携わる2号とがある。
 受け入れは1号が大半を占める。政府は新制度を導入する19年度は建設や農業など14業種で最大4万7千人、5年後は最大34万5千人と1号の見込み数を示した。在留期間が最長5年の実習生は3年以上なら無試験で1号の資格を取得し、さらに5年の在留が認められる仕組みで、初年度の1号は55~59%が実習生からの移行とみている。
 どこが別物なのか。実習制度が新制度の土台となるのは明らかだ。その土台が腐り、実習生の失踪が急増している。12年は約2千人だったが、17年には7089人に達し、今年は1~6月だけで4279人を数える。
 法務省は失踪動機の調査で選択肢にある「低賃金」「低賃金(契約賃金以下)」「低賃金(最低賃金以下)」のいずれかをチェックした人をひとくくりにし「より高い賃金を求めて」と説明。最低賃金以下の数字も、選択肢を選んだ人だけを集計したが、野党は労働時間や月給など他の調査項目も含めて分析した。
 故意かミスかはともかく、政府は国会に実態とは異なる説明をした。たとえ改正法が成立したとしても、通常国会で技能実習制度を徹底検証する必要がある。実習生を置き去りにはできない。(共同通信・堤秀司)


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